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コラム

2023年7月26日

Apple Watchのアンケート調査 ~顧客分析プログラムの事例紹介~

目次

■ はじめに
■ ロイヤルティの指標の定義
■ 利用実態の比較から見えた特徴
■ アンケート調査をより詳しく知るために
■ おわりに

 

はじめに

ビジネスの成果をあげるために、顧客生涯価値(LTV: Life Time Value)を向上させる。それには顧客分析が必要不可欠です。しかし、顧客ロイヤルティを向上させる施策が思ったように結果が出ないことも多いのではないでしょうか。

MMDLaboが提供している顧客分析プログラムでは、ロイヤルティの測定などを含め自社顧客の理解をすることで様々な悩み・目的に適した調査をご提供しています。
今回はMMDLaboが作成する定量調査のレポート(報告書)について、実際に弊社で行った「2023年Apple Watchの利用実態に関する調査」※をもとに解説していきます。
※弊社の自主調査であり、Apple社からの委託調査ではございません。

 

■ 使用する事例

「2023年Apple Watchの利用実態に関する調査」
インタビュー時期:2023年2月~3月
インタビュー方法:オフライン(3名)、オンライン(1名 Zoomを使用)/60分のデプスインタビュー
インタビュー対象者:Apple Watch利用者(1年以上利用)4名
※対象者4名は、現在利用のApple Watchに対する「満足度」「継続利用意向」「利用頻度」の違いも踏まえて選定。

※「2023年Apple Watchの利用実態に関する調査」について 
現在、「2023年Apple Watchの利用実態に関する調査」のレポートを販売しております。
本レポートは定量調査に加え、定性調査の結果からも分析を行ったものです。
定量調査にて、最も豊富な製品ラインナップを持つApple Watchの利用実態を明らかにし、今後のスマートウォッチ市場を伸ばしていくために必要な機能や価値を分析しています。加えて、現在利用者に対するインタビューにより、利用の背景や理由、活用方法、生活の変化について掘り下げています。
ご興味のある方は、以下より一部内容をダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

 

ロイヤルティの指標の定義 

※画像をクリックすると拡大画像が表示されます 

顧客分析プログラムでは、ロイヤルティ指標軸を定め、ロイヤルカスタマーを定義することが多くあります。セグメントごとに分析することで、各セグメントの特徴を把握することができます。

今回はロイヤルティの指標をApple Watchの「利用期間」と「満足度」を軸とし、ロイヤルカスタマーを「Apple Watchの利用期間が長く、満足度が高い層」と定義しました。購入の頻度や継続意向を使うこともありますが、購入の頻度や継続意向(再購入)を指標としたとしてもApple Watchは一度購入したら頻繁に買い替えを行う商材ではないため、これらを高めても直接的に購入につながらないと考えました。

また、利用期間を長・中・短の3つ、満足度も高・中・低の3つに分けています。これらの項目を掛け合わせ、9つのセグメントに分けました。(上図の右側:カスタマー構成比)
今回の調査ではロイヤルティが低い層(期間長・中×満足中・低の4セグメント)とロイヤルカスタマー(期間長×満足度高)とセグメントごとに分けて比較を行いました。

なお、このロイヤルティの定義については、企画の段階でお客様のビジョンや強みを伺い整理した上で、ロイヤル指標の定義づけを一緒に行っております。

 

利用実態の比較から見えた特徴

※画像をクリックすると拡大画像が表示されます 

こちらのページでは、ロイヤルカスタマーとロイヤルティが低い顧客の違いをそれぞれの利用実態を基に比較をしています。
各フェーズではどのような傾向があるのかを比較していくことで、それぞれのセグメントの特徴を捉えていきます。

ロイヤルカスタマーは、過去ウェアラブル端末を利用した経験や、購入の際に他社製品を検討している人も少なく、情報取集元も公式サイトが多くなりました。また、過去ウェアラブル端末を利用した経験がある人も、半数以上がApple Watchを利用していました。Apple Watchをもともと利用しようと思って購入、現在利用している人が多く、すでにApple製品にこだわりがあったり、Appleファンであったりすることが考えられます。

一方で、ロイヤルティが低い顧客は、過去他社製品を使っている人が多く、他社製品を比較しており、情報源も比較サイトが多いという結果となりました。他社製品と比較されやすいため、愛着や継続意向でもロイヤルカスタマーとの差が出でてきていることが考えられます。

他にも、下記のように5つのセグメントに分けて比較をすることで細かいセグメントごとの差を見ていくことが可能です。

※画像をクリックすると拡大画像が表示されます 

Apple Watchの利用理由において特徴として出ている「Appleの製品が好きだから」という点は、ロイヤルカスタマーと他のセグメントで差が出ている部分です。先ほどのロイヤルカスタマーの考察の裏付けとしても使えるポイントになります。このように、さまざまな視点から見ることで考察の信憑性も増していきます。

また、ロイヤルティが低い顧客で比較的伸びていた項目が「運動を計測したかったから」と出ています。これは、Apple WatchのCMで運動の計測シーンを打ち出していたため、そのような印象がついていったと推測されます。

 

アンケート調査をより詳しく知るために

※画像をクリックすると拡大画像が表示されます 

上図のように、アンケート調査で得た数的データでは客観的事実な理解は可能ですが、数的データで把握できることには限りがあります。
アンケート調査では「満足と感じている人は全体の68.6%だった」という客観的な事実を把握することはできます。

しかし、満足と感じた人はなぜ満足だと思ったのか。より満足と感じてもらうためには何が必要か。といったアンケートの回答だけでは把握することが難しい内容になります。

より深く顧客を理解していくためには、実際に利用者の声を聴くインタビュー調査が有用です。
アンケート調査とインタビュー調査を合わせて実施することで、客観的に事実だけではなく、実際の利用者が感じている心理的な要因などを明らかにしていくことで調査結果の質が飛躍的に向上します。

今回の「2023年Apple Watchの利用実態に関する調査」でも、実際の利用者の声を聞きレポートにまとめています。次回の「Apple Watchのインタビュー調査~顧客分析プログラムの事例紹介~」では、今回と同じ調査をもとに、インタビュー調査でどんなことが分かるのか実際にどのようにレポートにまとめられているかをご紹介します。

 

おわりに

今回は「2023年Apple Watchの利用実態に関する調査」をもとに、アンケート調査の報告書のまとめ方やそこから分かること、さらにそのデータを理解するための方法もご紹介しました。

顧客分析プログラムについては下記コラムでもご紹介しております。

MMDLaboでは、調査が初めてというお客様から定期的に調査を行われているお客様まで、様々なお客様より調査のご依頼をいただいております。
調査を行うに至った背景やお悩みをヒアリングし、お客様の課題やご予算に沿った調査手法、内容をご提案させていただきますので、調査のご相談、ご依頼がございましたらお気軽に下記お問い合わせフォームよりご連絡ください。

※PDF資料では、「2023年Apple Watchの利用実態に関する調査」のデータをご紹介しております。下の「データをダウンロードする」ボタンから、ぜひご覧ください。

調査概要や調査項目が分かる資料を
PDFでご用意しています。
下記よりダウンロードください。

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