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Vol.12 インテル社の完全子会社になったことで、マカフィーのロードマップの考え方が変わった

インタビュー

日付:2012/10/25

執筆者:吉本 浩司

Vol.12 インテル社の完全子会社になったことで、マカフィーのロードマップの考え方が変わった

Vol.12 インテル社の完全子会社になったことで、マカフィーのロードマップの考え方が変わった

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企業インタビュー
Vol.12 インテル社の完全子会社になったことで、マカフィーのロードマップの考え方が変わった
~WEBを中心にしたマルチデバイスセキュリティにしたことで
    デバイスの紛失・データバックアップ対策が可能になった~




MMD研究所が行ったセキュリティ対策に関する調査で、Androidユーザーの62.7%がセキュリティ対策をしているのに対して、iOSユーザーは12.0%と、セキュリティ対策への意識が異なる結果が得られました。

スマートフォン所有者が増える中で、アプリの(※1)マルウェア問題が大きな悩みになってきています。
特に、米Googleが提供するAndroid向けアプリストア「Google Play」では、今年の8月に審査ポリシーを強化すると発表しましたが、それまでは比較的審査が通りやすく違法アプリが度々報告されていました。
また、厳格な審査で違法アプリがなかったApp Storeでも今年の7月に「Find and Call」という「トロイの木馬」型の違法アプリが発見されマルウェアと認定されました。
ますますスマートフォンのセキュリティが社会問題となってきています。
(※1)マルウェアとは コンピュータウイルス、ワーム、スパイウェアなどの悪質なコードの総称です。

今回はセキュリティ業界のリーディングカンパニーであるマカフィー株式会社 コンシューマーマーケティング部 部長の青木 大知氏にスマートフォンのセキュリティ対策を強化した背景と取り組みについて話を伺った。


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マカフィー株式会社 コンシューマーマーケティング部 部長の青木 大知氏







----御社がスマートフォンのセキュリティ対策を強化した背景について教えてください。

コンシューマー向けのモバイル製品は2004年から日本市場に提供しています。
当時からインターネット接続を可能としていた日本の携帯電話端末は最先端で日本とアメリカではモバイルの環境は大分異なっていましたので、そこに対してソリューションやセキュリティ技術を提供しようということになりました。

しかし、欧米では携帯電話メーカーとセキュリティ対策に取り組むことが当たり前だった当時、ローカルモバイルキャリアと一緒にセキュリティ対策の取り組みをするということについて、アメリカ本社に理解するのに戸惑いがあったと思います。

そこでまず、当時の日本独自の文化であった携帯電話でEメールやインターネット接続が出来る環境、日本人の携帯電話に対する利用の仕方についてまで、日本や米国本社の開発チームが一緒になって研究し、ビジネスモデルの細部まで討議していました。
日本市場の先進性や将来性を高く評価しマカフィーはこれまでR&Dを主に投資してきています。さらには、docomo社に取り入れていただいたことがきっかけで日本におけるモバイルセキュリティ対策の取り組みが本格的に実現することができました。

キャリアとの取り組みという点では、FOMA用にモバイルセキュリティ製品を開発した経験がスマートフォンにも応用されたことで、スマートフォンのセキュリティに対するソリューションやコンテンツを、いち早く取り組むことが出来、10年という実績が残せたと自負しております。

----製品開発の部分で意識されていること・取り組んでいることは何ですか?

技術的な視点ではハードウェアレベルのセキュリティを担保していかなければいけないと思っています。
2011年からはマルチデバイスセキュリティという発想で、スマートフォンに限らずPCなど連携するハードウェアに対してどうセキュリティ対策をしていくのかを強めるかということをコンセプトで取り組んでいます。

多くのセキュリティ対策ソフトの場合は、CDなどのメディアをつかって1台1台のデバイスにソフトウェアをバラバラにインストールして使い始めるのですが、我々はマルチデバイスセキュリティへの考え方はWEBを中心にしています。


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「マカフィー オールアクセス 2013」
という製品がございまして、この製品はWindows、Mac、スマートフォン、タブレットなど、ユーザーが所有している全てのデバイス守ることが出来ます。

クレジットカードと同じ大きさのカードに記載されているシリアルナンバーでユーザー登録し、マカフィーが用意するお客様専用WEBページにログインしていただきます。1ユーザーに対していくつものデバイスが使え、1年間は1つのセキュリティサービスですべて守られるようになっています。

我々はどんなに便利な製品でも使い方がわからなかったらセキュリティの意味がないという考えから、シンプルな仕組みのサービスを提供することにこだわっています。

私は、セキュリティ対策と保険は同じだと思っています。怪我や病気をした時のことを考えて加入しているのと同様に、セキュリティ対策をすることで攻撃から未然に防げることもあり、また、被害を最小限に抑えることが出来ます。
「今までマルウェアに感染したことが無いから、自分は大丈夫」と思わず、インターネットを利用するなら最低限のセキュリティ対策を考えていただきたいと思っています。

マルウェア感染以外で、スマートフォンユーザーが気にしていることは、インターネット上での詐欺に遭ってしまう事や、デバイスの紛失、データのバックアップが良く挙げられます。
マカフィーのサービスはWEBを中心に展開しているサービスですので、所有しているデバイスを紛失した時に自分のデバイスの探知したり、デバイスに保管された大切な写真データをバックアップ、他人に見られたくないデータをリモートから削除するのもお客様専用WEBを通して設定することができるため、緊急を要するよううな事態になっても慌てることはありません。
WEBを中心としたもう一つの"ユーザーから見えない"メリットは、当社のコンシューマー製品に関しては、一度インストールしたものに関してはバージョンレスでインストールしたものが最新の状態で使う事ができ、最適な状態を保てるようになっています。

PCもスマートフォンも同じユーザーエクスぺリンスで使えるようにしていますので、細かいことは当社に任せていただき、ユーザーにはセキュアな関係を作っていただければと思います。

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----ソーシャルアプリケーションでは何か取り組みをされているのでしょうか?

Facebook社で弊社の技術が生かされてたりもします。
SNS上で自分の写真が知らないところで公開されていることがあったという経験をしたことがあるという方はいらっしゃるかと思います。有害サイトにリンクが飛ばないようにするなど見えないところでユーザーを守っています。
人気があるサイトや利用者が多いソーシャルメディアに対して、環境の中で悪さするものもあるし、人が集まっている人気の場所に対して悪さをする人が少なからずいるのでそこに対して注力しています。

近年WEBベースでのコミュニケーションが広がってきているということもあり、様々なソーシャルネットワークを運営されている企業とセキュリティ対する取り組みを今後も続けて行こうと思っています。

優れているアプリが世の中に提供されていますが、それが安全なのかという見極めはやはり難しいですよね。
マルウェアの対策はもちろんのこと、それ以外の部分でも多段的にセキュリティ対策を講じる必要があります。デバイス開発元やキャリア側とコミュニケーションを密にとることは我々のソリューションにとって大変有効であり、国内問わずグローバルでこれからも変わらずに取り組んで行きたいと思っています。
またユーザー側に極力ストレスをかけないためのマカフィーを含める各プレイヤーの責任の担保の取り方が重要だと思います。

----スマートフォンになってからビジネス展開は変わりましたか?
過去10年と比べると変わってきています。
インターネットの活用方法が以前はPCでメールとWEBをするという形態から、昨今では電車のなかからスマートフォンでSNS、インターネットバンキング、モバイルショッピングするというもっと生活に定着した形態に変化しています。
また、ユーザーもシニアから小学生ぐらいと多様化していることも付け加えておきます。要するに、セキュリティ会社にとって守備する範囲が一段と広くなっています。コモディティ化が進むことによって、セキュリティ対策とそのビジネスはより空気のように見えないけど必要な存在になるのだと思います。

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----セキュリティ業界はどれくらい先を見据えているのでしょうか。
2011年より半導体・マイクロプロセッサーメーカーであるインテル株式会社の完全子会社になったことで、ロードマップへの考え方が変わりました。

インテル社は相当先までの事を考え、市場を作っていく会社です。
当社を始めセキュリティ業界は、その市場の環境が整った時に出てくる業界になりますので、今まではある程度見える距離でしかロードマップを描くことができませんでした。
しかし、インテル社と一緒になったことで我々のロードマップが変わり、チップとセキュリティの組み合わせで我々の技術が使われていくことで、より先の話が出来るようになりました。


セキュリティ・テクノロジ専業のリーディングカンパニーとしてマカフィーが持っているビジョンは、世の中にあるあらゆるデバイスとそれらが構成するネットワークをどうやって守っていくかということ。また、このビジョンを実現するべく、これからも変わらずネットワークサービスプロバイダーやデバイスメーカー、そして販売パートナーとの関係強化を引き続き行っていきます。


【会社】マカフィー株式会社

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【サービス】マカフィー オールアクセス 2013




----編集後記(MMD研究所:妹尾 亜紀子)
「セキュリティ」という言葉を聞くと、やはりマルウェア対策というイメージが強い方は多いのではないでしょうか。

フィーチャーフォンを持っていた時期とスマートフォンを持ち始めてから比較するとインターネットへ接続する機会も多くなり、様々な情報をスマートフォンへ集約させている方は多いかと思います。

今回の取材を通じて、WEBを中心に展開しているからこそ、ユーザーが気にしているデータのバックアップ、紛失に対するケアが出来るサービスということ、また、ユーザーの手を煩わせないという、ユーザーに対するこだわりがすごく強い企業だと感じました。

改めてセキュリティ対策について考える機会となる取材でした。
いくつものデバイスを所有している方、デバイスの紛失を心配している方、今一度セキュリティに考えてみるのもいいのではないでしょうか。



■MMDインタビュー バックナンバー
Vol.11 利用世代拡大の秘訣は「スマートフォン」、プリントシール機最大手のフリューが行うモバイル連動のマーケティング施策とは(フリュー株式会社)
Vol.10 徹底的にユーザー目線の「太らない簡単こんだて」~目標は大きく、「日本を健康にする!」~(クックパッド株式会社)
Vol.9 ANA お客様との接点を求めてソーシャルメディアを活用~Facebookで投稿した画像に約8,000人が「いいね!」~(ANA全日本空輸株式会社)
Vol.8 良品計画「お客様と対話をする」という企業の風土がソーシャルメディア活用につながった(株式会社良品計画)
Vol.7 「KLab」ソーシャルゲーム市場は2020年まで成長し続ける(KLab株式会社)
Vol.6 「H.I.S.」スマートフォンアプリは今後強力なチャネルになる~店舗とオンラインは棲み分けないで、それぞれ成長をめざす~(株式会社エイチ・アイ・エス)
Vol.5 「夢展望」2012年のスマートフォンでの売上比率は50%を予測~IRや経営理念の公開に力を入れることで自社ブランディングを行った~(夢展望株式会社)
Vol.4 「LINE」大ヒットの裏側に徹底的なマーケティングリサーチ ヒットの理由に迫る~マーケティングのセオリーとは逆の行動が起こった~(NHN Japan株式会社)
Vol.3 価格勝負はしたくなかった 価格より品質やキャパシティを求められる(株式会社バイタリフィ)
Vol.2 スマートフォンコンテンツの成長は「OSの主導」がポイント~キャリア軸からOS軸へ変化してきている~(株式会社ウェクシィマーケティング、アキナジスタ株式会社)
Vol.1 「インターネット広告の健全化に少しでも役に立ちたい」(株式会社シップ)


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この記事の執筆者

吉本 浩司(ヨシモト コウジ)

吉本 浩司(ヨシモト コウジ)
facebook https://www.facebook.com/koji.yoshimoto

MMD研究所 編集長
MMDLabo株式会社 代表取締役

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