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Vol.11 利用世代拡大の秘訣は「スマートフォン」、プリントシール機最大手のフリューが行うモバイル連動のマーケティング施策とは

インタビュー

日付:2012/9/26

執筆者:吉本 浩司

Vol.11 利用世代拡大の秘訣は「スマートフォン」、プリントシール機最大手のフリューが行うモバイル連動のマーケティング施策とは

Vol.11 利用世代拡大の秘訣は「スマートフォン」、プリントシール機最大手のフリューが行うモバイル連動のマーケティング施策とは

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企業インタビュー
Vol.11 利用世代拡大の秘訣は「スマートフォン」、プリントシール機最大手のフリューが行うモバイル連動のマーケティング施策とは
~スマートフォンとSNSが普及したことで、プリ機ユーザーの年齢層に変化があった~




スマートフォンやモバイル端末を連動させたマーケティング施策を行う企業が増えています。特にWEBとリアルを連動させる取組みをO2O(online to offline又はその逆)と呼び、業界では高い関心を集めています。
今回はモバイルとプリントシール機を連動させたキャンペーンで利用人口の拡大に成功させたプリントシール機最大手であるフリュー株式会社 業務用ゲーム事業部 デザイン部 リーダーの古澤 清貴氏に話を伺った。

業界初となるプリントシール機とモバイルの連動が生み出した成功の秘訣の舞台裏をお届けします。

企業インタビュー


フリュー株式会社 業務用ゲーム事業部 デザイン部 リーダー古澤 清貴氏







■グループインタビューで見えた女の子の本音を大切にする
----今のプリントシール機って以前のものと比べると大分進化していますよね?
----プリントシール機にこだわっている点は何ですか?

当社は、「きれいに写る感動をみんなに伝える」エンタテインメントを目指し、ユーザーが「かわいくなりたい」「きれいになりたい」という女の子の気持ちを大切にしています。
その女の子たちの気持ちを知るのが、定期的に行っているユーザー調査です。定期的にプリ機の利用者を自社に招いて、グループインタビューを行っています。
その中で、実際にプリを撮ってもらったり、欲しい機能を聞いたりしています。また、彼女たちの生活やコミュニケーションスタイルを聞くことで、彼女たちの中でプリ機が生活の一部となるような機能やサービスは何かを模索しています。
典型的な機能としては、「プリ画」(携帯電話に撮影した画像を送信できるサービス)です。携帯電話が彼女たちのコミュニケーションツールとなっている今、「プリ画」がなければ、プリントシール業界はなくなっていたのではないかと思います。

最近は、ブログやFacebook、TwitterなどのSNSを中高生は日常的に利用しています。その際に必要となるのが自分のプロフィール画像=TOP画です。今まで自分だけの画像を作るには、友人と一緒に写っている画像を切り取る作業や編集する作業が必要でした。
そこで当社では、2人同時に一人ずつの画像を撮影できる「ピン撮(さつ)」という機能を実装しています。そうすることで、手間や一人で撮る恥ずかしさを軽減しました。
このように、時代に合わせて利用シーンが変化するため、常にユーザーの声を大切にしています。

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■スマートフォンの普及が、プリ機の利用人口を拡大している
----スマートフォンが普及したことで、フィーチャーフォンだけの時と何か変化はありましたか?


スマートフォンが普及して良かった点は、プリ機の利用年齢が延びたことですね。
今までのプリントシール機(以下プリ機)のメインターゲット層は13~18歳の中高生で、高校を卒業するとプリ機の利用頻度が半分以下に減ってしまうと言われています。

しかし、最近では、スマートフォンやSNSが盛んになったことで、Facebook、Twitter、ブログなど、画像の使い方に変化が出始めた背景から、プリを卒業する年齢が大学卒業までと4年遅くなりました。その分の利用者が増えているのは、大変うれしく思っています。

一方で、スマートフォンが普及したことで、開発には苦労しました。
スマートフォンですと画像を指で拡大ができるので、より高画質の画像を提供する必要があり、それを送るためのインフラを整備しなければなりませんでした。
それでも、プリを撮っていない方、撮った事がない方にも「今のプリってきれいなんだな」って思ってもらえるように画質をきれいにすることに妥協はしませんでした。

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■26万人が参加したプリ機業界初のコンテストの裏側
----「ヒロインフェイスコンテスト」を開催した経緯を教えてください


2011年7月に発売したプリントシール機『LADY BY TOKYO』にて、「L-1グランプリ(エルワングランプリ)」というモバイルサイト上でのコンテストを実施しました。
『LADY BY TOKYO』で撮影した画像を、自分のブログにアップして応募し、特設サイト上に公開される、応募画像を見て投票もできる、ユーザー参加型のコンテストです。
コンテストへの応募者がNO.1を目指し、積極的にブログで自分をアピールしてくれたおかげで、約6,300名のコンテスト参加と、78万票の投票がありました。
そのコンテストが社内で好評だったので、ユーザーにもっと盛り上ってもらえる場を提供し、「プリ機Heroine Faceの稼働」と「ピン撮機能」の普及をしたいと考えました。

そこで考えたのが、プリ機とモバイルを連動させてユーザーの女の子たちがヒロインになれる場をコンセプトに作ったのが「ヒロインフェイスコンテスト」です。

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コンテストの選考過程は3ステップで、まず各店舗のプリントシール機「ヒロインフェイス」で「ピン撮」を撮り、応募。好きな画像を投票しあって各店舗の1位を決定。
次に、各店舗上位者の画像が特設モバイルサイトに集結し、モバイル版コンテストを全4回開催。モバイルコンテスト参加者は自分のブログなどで、自分をアピール。最後に、モバイル版上位5名×4回、計20名のファイナリストを呼んで東京の青山でオーディションを開催しました。

受賞者の上位3名は、女性誌「Popteen(ポップティーン)」11/1売号の紙面を飾り、特別賞として結婚情報誌「ゼクシィ」に登場することになっていました。

結果、26万人の参加者と200万を超えるモバイル投票があり各業界の方から興味を持っていただきました。

企画段階では、プリ機本体でのコンテストはハードルが高いという理由でコンテストを開催することに反対の声もありましたが、「ピン撮」機能を一番よく伝える方法であり、ユーザー自身もコンテストに参加できる事を楽しんでくれるっていうこともあり決断に至りました。
結果ふたを開けてみると様々なユーザーが情熱的に参加してくれました。それを見てしっかり最終オーディションをしなければと背中を押されました。

―今回のヒロインフェイスコンテストで苦労したことは何ですか?
前回のL1グランプリでとモバイルサイトでのコンテストは、経験していましたが、プリ機とモバイルサイトを連動させること、そして何よりもリアルでのオーディションの経験が全くありませんでした。
リアルオーディションに関するノウハウがなく、何が必要なのか、どこで開催するのか、司会は必要なのかという事等、飛び込み営業に近い形で芸能プロダクションに訪問しご相談させていただきました。

最終的に11社の有名プロダクションの皆様をゲスト審査員として来ていただきました。
特別賞ではリクルートさんが発行している結婚情報誌「ゼクシィ」とのコラボもございまして、編集部の方にもお越しいただきました。
正直、リアルオーディションを実施しようと言ったものの走りながら一つずつ積み上げて行った感じでした。

----コンテストを開催するにあたり、どのようなプロモーションを行いましたか?
コンテスト自体のプロモーションは特にしていませんでしたが、26万人を動員出来たのはピン撮というコースをえらんだ子たちは必然的に参加できる仕組みになっていてコンテストを知り得る状況にしたことが一番の強みだったのではないかと思います。また、コンテストに参加したユーザーが自分自身の票を集めるために、ヒロインフェイスコンテスト自体を積極的に広めてくれたことが大きいと思います。
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----今後の展望を教えてください。
プリ機を作る上で最も大事にしているのは、写りをきれいにすること、次に機械から醸し出される世界観です。

時代が求めるものをシール自体、画像、媒体が増えてくれば、きれいに写る場を今以上に提供する事ができます。日本以外の場でも提供できればと思っています。
モバイルとの関連では今後はユーザーにハンドリングされていくので、いち早く対応できる組織でいたい、しなければならないと思っています。
また、今後も面白いプロモーションを予定していますので、実施して行きたいと思います。




【会社】フリュー株式会社

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【サービス】ヒロインフェイス




----編集後記(MMD研究所:妹尾 亜紀子)
SNSのプロフィール画を選ぶとき、どの写真を使っていいか悩んだことがある人は多いのではないでしょうか。

2人同時に一人ずつの画像を撮影できる「ピン撮(さつ)」という機能を実装したことにより、ユーザーにとって画期的な機能だと感じました。

このアイディアは定期的に行っているグループインタビューから得た機能だと古澤氏はおっしゃいました。

時代に合わせてユーザーの声を、また「かわいくなりたい」「きれいになりたい」という女の子の気持ちを大切にしている同社だから出来たサービスだったと思います。

スマートフォンとSNSが普及したことでプリ機の利用者層が以前と変わったということにとても驚きました。
同社が提供しているファッションに特化したプリ機等様々ありますが、モバイルと連動したことによる影響は今後も数々のシーンで出てくるのではないでしょうか。

■MMDインタビュー バックナンバー
Vol.10 徹底的にユーザー目線の「太らない簡単こんだて」~目標は大きく、「日本を健康にする!」~(クックパッド株式会社)
Vol.9 ANA お客様との接点を求めてソーシャルメディアを活用~Facebookで投稿した画像に約8,000人が「いいね!」~(ANA全日本空輸株式会社)
Vol.8 良品計画「お客様と対話をする」という企業の風土がソーシャルメディア活用につながった(株式会社良品計画)
Vol.7 「KLab」ソーシャルゲーム市場は2020年まで成長し続ける(KLab株式会社)
Vol.6 「H.I.S.」スマートフォンアプリは今後強力なチャネルになる~店舗とオンラインは棲み分けないで、それぞれ成長をめざす~(株式会社エイチ・アイ・エス)
Vol.5 「夢展望」2012年のスマートフォンでの売上比率は50%を予測~IRや経営理念の公開に力を入れることで自社ブランディングを行った~(夢展望株式会社)
Vol.4 「LINE」大ヒットの裏側に徹底的なマーケティングリサーチ ヒットの理由に迫る~マーケティングのセオリーとは逆の行動が起こった~(NHN Japan株式会社)
Vol.3 価格勝負はしたくなかった 価格より品質やキャパシティを求められる(株式会社バイタリフィ)
Vol.2 スマートフォンコンテンツの成長は「OSの主導」がポイント~キャリア軸からOS軸へ変化してきている~(株式会社ウェクシィマーケティング、アキナジスタ株式会社)
Vol.1 「インターネット広告の健全化に少しでも役に立ちたい」(株式会社シップ)


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この記事の執筆者

吉本 浩司(ヨシモト コウジ)

吉本 浩司(ヨシモト コウジ)
facebook https://www.facebook.com/koji.yoshimoto

MMD研究所 編集長
MMDLabo株式会社 代表取締役

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