コラム
2024年9月19日
MMD研究所主催セミナーレポート「ポイント経済圏の覇者はどこ?最新データが示す未来の戦略」
2024年8月20日、MMD研究所主催のセミナー「ポイント経済圏の覇者はどこ?最新データが示す未来の戦略」をリアル開催いたしました。こちらは、近年囲い込み競争が激化し、市場も大きく成長している各経済圏について、理解を深めていただくことを目的としたセミナーです。
本記事ではセミナーの様子をお伝えします。
登壇者
- 吉本 浩司:MMD研究所 所長
- 金井 遼太:MMDLabo コンサルティング部
目次
■ 経済圏の定義
■ 共通ポイントの利用動向からみる変化
■ 6大経済圏ユーザーの意識
経済圏の定義
まずは、「ポイント経済圏」の定義について確認していきましょう。
「ポイント経済圏」は3つの構成で成り立っています。
①通貨
こちらは共通ポイントを指しています。
②決済
QRコード決済や電子マネー、クレジットカード等幅広くございます。
③ポイントを使う・貯める
通信、金融、買い物などの生活の中で、ポイントを使ったり、貯めたりすることができます。
この3つの構成のうち、重要なのは「通貨:共通ポイント」です。そこに「ポイントを使う・貯める」といったポイントのお得さをあわせて推進することでポイント経済圏の顧客基盤の拡大に繋がっていきます。
共通ポイントの利用動向からみる変化
ここからは最新データの解説をしていきます。
まず、複数回答で聴取した活用している共通ポイントの結果を半年前の結果と比較して見ていきます。
2024年4月にTポイントと統合したVポイントが前回よりも30.0ポイントも伸びており、40.3%となりました。Pontaポイントやdポイントといった他経済圏のポイントサービスを上回っています。
では次にメインで活用している共通ポイントの結果を見ていきましょう。
PayPayポイントがdポイントを上回りました。dポイントの数値に大きな変動はないですが、トップの楽天ポイントはやや減少しており、その離反者がPayPayポイントに加入したという見方ができます。
次にポイントを貯めている場所・サービスを見ていきます。
ECサイトでは楽天ポイントとPayPayポイントが圧倒的な数字を持っています。今年の4月にドコモがAmazonとの連携を発表しましたがdポイント利用者のECサイトの割合は43.0%でPontaポイントよりも低いです。前回調査と比較しても変動はなく、まだまだECからの取り込みは増加していない結果となっています。
6大経済圏ユーザーの意識
次に各経済圏で利用しているサービスについてです。
それぞれの特徴、強み・弱みが分かる結果となりました。ドコモ・auはやはりモバイル通信が強く、PayPayはQRコード決済が強いです。楽天はクレジットカード・ECサイト・銀行口座・証券口座など、ほかの経済圏よりも強みがあることがわかります。
次に経済圏を意識するきっかけとなったサービスを見てみましょう。
各経済圏上位3つを見ていただくと、力を入れている取り組みがわかります。楽天経済圏をみると、ECサイト、クレジットカードで楽天ポイントを意識させポイントカードでユーザー数を増やしている状況です。
調査結果をMMD研究所に公開していますので、こちらもあわせてご覧ください。
調査データに関するご質問やご要望がございましたら、下記お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
本セミナーにご参加いただいた皆様に、この場を借りて心より御礼申し上げます。
※本調査レポートは小数点以下任意の桁を四捨五入して表記しているため、積み上げ計算すると誤差がでる場合があります。
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