調査データ
2022年2月24日
従業員のデジタルスキル学習は約3割に留まるがデジタルスキルへの興味は約7割
株式会社Progate(東京都渋谷区、代表取締役:加藤將倫、以下Progate)とMMD研究所は共同で、20歳~59歳の正社員の男女10,000人を対象に2022年1月28日~1月31日の期間で「従業員からみたデジタル課題に関する実態調査」を実施いたしました。調査結果は以下のとおりです。
※本リリースでは、アンケート調査により回収されたサンプルを人口構成比に合わせるために、ウエイトバック集計しています。
【調査結果サマリー】
■ 業務におけるデジタル化についていけない従業員は20.7%
業務のデジタル化で最も苦労しているのは「慣れたやり方からの移行」「電子機器を使いこなすこと」
■ 自社のデジタル課題に対し従業員が考えていることは「経営者や幹部がデジタル技術に対し理解が浅い」「年配者も積極的にデジタル化に順応する姿勢をみせることが必要不可欠」
■ デジタルスキルへの興味は約7割、一方で学習しているのは約3割に留まる
■ デジタルスキルに意欲的な理由、
「業務のスピードアップがしたい」「日常業務に活かしたい」「持っていないと時代に追いつけない」
■ デジタルスキル研修、企業、従業員ともに9割以上が効果があったと実感
効果を実感したデシタルスキルは「Excel、Word、PowerPoint」「プログラミング」「セキュリティ」
調査概要や調査項目が分かる資料を
PDFでご用意しています。
下記よりダウンロードください。
業務におけるデジタル化についていけない従業員は20.7%
業務のデジタル化で最も苦労しているのは「慣れたやり方からの移行」「電子機器を使いこなすこと」
20歳~59歳の正社員の男女10,000人を対象に、勤めている企業で業務のデジタル化を行っているか聞いたところ、73.3%が行っていると回答した。
次に、勤めている企業で業務のデジタル化を行っている7,335人を対象に、業務のデジタル化についていけているか聞いたところ、「ついていけている」が18.0%、「どちらかというとついていけている」が24.5%と合わせて42.5%が業務のデジタル化についていけているとなり、「あまりついていけていない」が13.7%、「ついていけていない」が7.1%と合わせて20.7%が業務のデジタル化についていけていないと回答した。
続いて、業務のデジタル化で苦労しているか聞いたところ、57.7%が苦労していると回答した。
次に、業務のデジタル化で苦労している4,231人を対象に、業務のデジタル化で苦労していることを複数回答で聞いたところ、「慣れたやり方から移行するのが大変」が35.7%と最も多く、次に「電子機器を使いこなせるようになるのが大変」が24.7%、「セキュリティ対策の強化、知識向上が大変」が24.2%となった。
自社のデジタル課題に対し従業員が考えていることは「経営者や幹部がデジタル技術に対し理解が浅い」「年配者も積極的にデジタル化に順応する姿勢をみせることが必要不可欠」
第1弾の調査では従業員のデジタルスキルに対し、大企業の教育担当社員は84.5%、中小企業の教育担当社員は77.5%、会社経営者・役員は48.0%が課題がある結果だった。
予備調査から企業で働く従業員1,500人を抽出し、自身が勤めている企業のデジタル化で課題になっていることを自由回答で答えてもらったところ、以下のような声が上がった。
<20代>
「既存の何年もかけて培った個人のノウハウをそのままデジタル化できない(男性・20代)」
「変えることで自分たちの仕事(新しく覚えること)が増えるという考えの年配層の考えを変える必要がある(女性・20代)」
<30代>
「スピード感。世の中のスピードに対して実行力が遅すぎる(男性・30代)」
「昔からのやり方を変えない年配の幹部や経営陣がいるので、そもそもデジタル化が進まない。若手社員が意見を言っても、デジタル化についての理解が薄いので、聞き入れて貰えず重要視されていない。(男性・30代)」
<40代>
「経営者や幹部がデジタル技術に対し理解が浅いこと。(男性・40代)」
「デジタル化に疎いベテラン社員の教育と意識改革。(男性・40代)」
「経営陣が必要性を感じてない(女性・40代)」
「古いやり方が正しいと思っている石頭のお年寄り(女性・40代)」
<50代>
「経営陣は年配が多く、保守的である、業務の効率化を進める為にも必要な事を理解してほしい(男性・50代)」
「管理職のベテラン、年配者も積極的にデジタル化に順応する姿勢をみせることが必要不可欠になってきていると思います。(女性・50代)」
デジタルスキルへの興味は約7割、一方で学習しているのは約3割に留まる
20歳~59歳の正社員の男女10,000人を対象に、デジタルスキルを勉強しているか聞いたところ、「勉強している」が31.5%、「勉強していない」が68.5%となった。
続いて、デジタルスキルに興味があるか聞いたところ、68.8%が「興味がある」と回答した。
デジタルスキルに意欲的な理由、
「業務のスピードアップがしたい」「日常業務に活かしたい」「持っていないと時代に追いつけない」
企業で働く従業員1,500人を対象に、自分のデジタルスキルを上げることへの意欲があるか聞いたところ、「積極的に上げていきたい」が13.6%、「指示された内容で上げていきたい」が20.9%と合わせて34.5%が意欲があると回答した。
次に、自分のデジタルスキルを上げることに意欲的な518人を対象に、意欲的な理由があるか複数回答で聞いたところ、「業務のスピードアップがしたいから」が36.9%と最も多く、次に「日常業務に活かしたいから」が35.9%、「持っていないと時代に追いつけなくなると思うから」が33.6%となった。
デジタルスキル研修、企業、従業員ともに9割以上が効果があったと実感
効果を実感したデシタルスキルは「Excel、Word、PowerPoint」「プログラミング」「セキュリティ」
勤めている企業でデジタルスキルアップのための研修を実施したことがある389人を対象に、具体的なデジタルスキル名を9つあげて研修を実施したことがあるか聞いたところ、65.3%が実施したことがあると回答した。
次に、具体的なデジタルスキル9つの研修を実施したことがある254人を対象に、最も効果があったデジタルスキル研修を聞いたところ91.3%が効果があったと回答し、そのうち「Excel、Word、PowerPoint」が25.2%と最も多く、次に「プログラミング」が12.6%、「セキュリティ」が11.0%となった。
第1弾の調査と比較すると、「Excel、Word、PowerPoint」が6.6ポイント、「デジタルマーケティング」が4.3ポイント、「プログラミング」が4.2ポイント差となった。
※本調査レポートは小数点以下任意の桁を四捨五入して表記しているため、積み上げ計算すると誤差がでる場合があります。
※回答者の属性は会員登録後に無料レポートよりご確認いただけます。
【株式会社Progate COO 宮林卓也より】
私たちの生活には、見える部分にも見えない部分にもテクノロジーが密接に組み込まれ、テクノロジーが全く関わっていないビジネスは、現代ではほとんどないと言っても過言ではありません。例えば一昔前であれば情報は新聞という媒介を通して消費者に届くまでに一定のタイムラグがありましたが、今ではWeb版も存在し、誰もがすぐに情報を手に入れることができます。私たちの想像以上に、世界の変化は速く大きく、そして加速し続けているのです。
本調査では自由回答記述で「自分が勤めている企業のどういったところにDXへの課題があるか」と聞いていますが、「経営陣のデジタルへの理解が浅く、現場に導入してもらえない」「上層部がデジタル化を推進しなければ何も変わらない」など、「経営陣・幹部・上層部」といった単語を織り交ぜて回答している方が多くいらっしゃいました。この辺りのデータからも「今後の時代の変化に自分たちはついていけるのか。経営層や幹部、上層部はどう考えているのか?」と、漠然とした不安を持っている方も多いのではないかと感じます。
それを裏付けるように、第一弾の調査では「自分の企業にはデジタルスキルの課題がある」と回答したのは大企業の教育担当者が79.5%、中小企業の教育担当者が69.5%に対し、経営層は36.0%という結果となり、より現場に近い方の方が未来への危機意識が強い結果となりました。実際にはデジタル化に取り組まれている経営層の方も多いのですが、まだまだ意識として浸透しきっているとは言えない状態が見えるように思います。何より本気で会社を変化させていこうとする従業員の気持ちに応えられていないのは勿体無いのではないでしょうか。
冒頭で私は変化の速度が早いと申し上げましたが、日本でiPhoneが発売されたのは2008年、わずか20年前の出来事です。テクノロジーの進化によって社会は変化し、進化していき、ある日突然私たちの生活のあり方を変えていきます。だからこそ、これからの時代に生き残るのは変化に強い人材を中心としたチームが必要なのです。その為には、経営層がテクノロジーを理解すること、そして会社がしっかりと従業員のデジタルスキル学習をサポートすることが必要なのではないでしょうか。私たちはデジタルスキルの一環としてプログラミング学習サービスを提供していますが、必要なのはプログラミングを学ぶこと自体ではなく、私たちが未来を生き抜く為に変化をし続けていくことだと思います。今回の調査を受け、誰かがその変化の一歩を踏み出す決断が増えてくれると嬉しく思います。
■ データのダウンロードで以下の情報も見られます
- 本ページ内のグラフ
- 回答者の属性情報(性別・年代など)
調査概要や調査項目が分かる資料を
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■ 調査概要
調査期間:2022年1月28日~1月31日
有効回答:予備調査10,000人、本調査1,500人
調査方法:インターネット調査
調査対象:<予備調査>20歳~59歳の正社員の男女
<本調査>企業で働く従業員
設問数 :予備調査8問、本調査10問
■ 調査全設問項目
<予備調査>
・ あなたがお勤めの企業の業種(主な事業内容)として最も当てはまるものを下記よりお選びください。
・ あなたがお勤めの企業の従業員規模として当てはまるものを下記よりお選びください。
・ あなたがお勤めの企業の資本金として当てはまるものをひとつお選びください。
・ あなたがお勤めの企業で従事している職種として当てはまるものをひとつお選びください。
・ あなたはお勤めの企業で行われている業務のデジタル化についていけていると思いますか?あなたご自身に当てはまるものをひとつお選びください。
・ あなたがお勤めの企業では、どのような内容で業務のデジタル化が行われていますか?当てはまるものを全てお選びください。
・ あなたが業務のデジタル化をする上で苦労していることはありますか?当てはまるものを全てお選びください。
・ あなたはご自身で仕事をする中で、デジタルスキルを身に付けたいと考えていますか?当てはまるものをひとつお選びください。
<本調査>
・ あなたがお勤めの企業で、デジタルスキルやデジタルに関するリテラシーを高めていくには何が必要だと思いますか?当てはまるものを全てお選びください。
・ あなたは、ご自身がお勤めの企業のデジタル化やDX化について、どこに課題があると思いますか?思いつく内容をご自由にご記載ください。
・ あなたはお勤めの企業で、デジタルスキルアップのための研修を受講していますか?受講している場合、どのような形で受講しているか当てはまるものをそれぞれお選びください。
・ あなたはお勤めの企業で、下記のデジタルスキルアップのための研修を受講していますか?受講している場合、どのような内容で受講しているか当てはまるものをそれぞれ全てお選びください。
・ 先ほどデジタルスキルアップのための研修を受講している、または受講していたと回答した方にお伺いします。あなたがお勤めの企業で、デジタルスキルアップのための研修を受講した実感として当てはまるものをひとつお選びください。
・ 先ほど下記デジタルスキルアップのための研修を受講している、または受講していたと回答した方にお伺いします。あなたが下記研修を受講した実感として当てはまるものをそれぞれお選びください。
・ あなたが受講したデジタルスキルアップのための研修のうち、最も効果があった研修の内容として当てはまるものをひとつお選びください。
・ あなたは自身のデジタルスキルを上げることについて、どの程度意欲がありますか?当てはまるものをひとつお選びください。
・ あなたがデジタルスキルを上げることに意欲的な理由として当てはまるものを全てお選びください。
・ デジタルスキルアップのための研修を受講したことがある方にお伺いします。あなたはデジタルスキルアップのための研修について、今後どのような形で研修を受けたいと思いますか?当てはまるものを全てお選びください。/デジタルスキルアップのための研修を受講したことがない方にお伺いします。あなたはデジタルスキルアップのための研修を受講したいと思いますか?受講したい場合、どのような形で研修を受けたいと思うか、当てはまるものを全てお選びください。
【Progateについて】
Progateは、プログラミング学習を始めたいと思った時に、すぐに開始できるオンライン学習サービスです。2021年12月、ユーザー数は全世界で240万人に達しました。
一般的なプログラミング学習には「環境構築」と呼ばれる開発を始めるための準備が必要ですが、Progateは、学習の入り口にあるそれらの障害を独自の技術によって限りなく取り除き、ブラウザやアプリのみで今すぐ学習することを可能にしています。
Progateは、プログラミングで人生の可能性を広げられる人を世界中に増やすことを目指して、今後もプログラミング学習サービスを展開してまいります。
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菊池 彩乃(キクチ アヤノ)