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Vol.48 「C Channel」が目指す新しい形のメディアとは

インタビュー

日付:2016/8/29

執筆者:妹尾 亜紀子

Vol.48 「C Channel」が目指す新しい形のメディアとは

Vol.48 「C Channel」が目指す新しい形のメディアとは

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LINEの元社長 森川氏が料理やヘアメイク、ネイル、DIYなど女子の知りたいを動画で解決するメディア「C CHANNEL」を立ち上げた。そして2016年8月に月間再生が2億回を突破した。
女性に特化したメディアを展開した背景、動画の魅力についてC Channel株式会社 取締役COO 三枝 孝臣氏にお話を伺った。



----■今までの経歴と現在の仕事内容について教えてください。



去年まで日本テレビでバラエティー、ドラマと、それから朝の情報番組と、ほとんどのジャンルの番組を作ってきました。そういう意味で言うとコンテンツを作ってきたというのが、僕の人生ですね。
直近でいうと情報番組の「ZIP!」「シューイチ」トークバラエティ番組の「さんま&SMAP!」などの番組を作りました。

最後の2年間はインターネット事業に携わり、これからテレビがインターネットを通じて何ができるのかということが課題にあったので、動画配信サイト「Hulu」と共同で「THE LAST COP」というドラマを制作したり、今映画上映している「HIGH & LOW」っていうEXILEとの企画を作っていました。

インターネットと、今までの放送コンテンツをどうやって結びつけるかという話をしていて、そうこうしているうちに、やっぱりテレビ放送の伸びよりも、インターネットのほうが今後は伸びていくという結論に達し、軸足をインターネット側に移すため、去年独立をしました。

正直26年勤めた会社を辞めるには勇気がいりました。(笑)
僕は今年で50歳になるんですが、年齢を重ねると体も精神的にも重くなってくるので、40代のうちだったらまだ動けると感じ、退職しました。
僕が日本テレビに入社した頃、日本テレビが開局して35年目ぐらいだったんですね。それから26年間テレビ番組を作っていました。その経験から、この次に何か新しいものを作ったら、これから20年ぐらいは作り続けることができると思ったので、独立を決意しました。

代表の森川は日本テレビ時代の同期で、彼から事業を立ち上げようって誘われて、C CHANNELを一緒に立ち上げました。

今は取締役で経営を見ているのと同時に、コンテンツ部分の責任者として、何をつくると、ユーザーの皆さんに喜んでもらえるのかっていうことを見ています。



----■ 女性専用の動画ファッションマガジンにした理由を教えてください



2011年頃からデバイスが一気にフィーチャーフォンからスマートフォンへシフトしましたよね。
PCのサービスはいろいろありましたが、どちらかというと男性寄りのカルチャーで、ニコ動さんとかそういったサービスも比較的、男性向けのサービスが多かったため、女性はあまりPCを通じて何かをしているということがなかったと思うんです。
情報収集やメディアに接触するデバイスはテレビやPCでしたが、スマートフォンが普及したことで状況が変わっていきました。

スマートフォンというデバイスの親和性が高いのは女性だと感じたのと、若い女性はスマートフォンへの接触頻度が高いことや使いこなしている人が多いことから、C CHANNELはスマホに特化した女性のコンテンツメディアを展開しようと考えました。

ジェネラルなサービスにすると、誰に何を見せていいのか分からないということもあり、一つにフォーカスをしてターゲットを絞ることで、コンテンツの種類や個性が割とシンプルに見えるんです。
ターゲットを絞っていった結果、女性の若い層というのが一番取れる可能性が高いんじゃないかなってことで、そこに特化しました。

例えば、Facebookを見ているとき、タイムラインで誰かがいいね!やシェアした動画が流れてくることってありますよね。最近だと料理とかヘアメイクとか。何かな?って見ているとあっという間に引き込まれて最後まで見ているっていう経験ありませんか?

C CHANNELの動画は、今45秒で構成されていて、タイムラインで流れてきた動画をちょっとだけ見るつもりが、気が付いたら見終わっていたっていう感じやテンポ感なんです。そのテンポ感が好評なんです。
去年C CHANNELを始めたときは、1分半から2分ぐらいで始めたんですけど、結果45秒になりました。


----■今、一番人気の動画のジャンルは何ですか?


料理が一番人気ですね。ヘアアレンジも人気です。あとは、最近始めた恋愛HOW TO動画がありまして、それが比較的ユーザーに刺さった映像をしているみたいで結構人気がありますね。

夏という季節柄、アイスクリームやゼリーなど冷たいスイーツの作り方も人気ですね。あと浴衣の着付けと浴衣にあうヘアアレンジやネイルなど。
ヘアアレンジも料理もユーザーができるもの、楽しめるものを提供するようにしています。

女性が何を見たいかで、それによってどんどんコンテンツの幅を増やしていっているので、いろんな楽しみ方ができるようになっています。

女性向けのコンテンツなので、全体の方向性とか、こういうことをやろうとか、こういうジャンルやろうっていうのは僕も一緒になって決めますけど、その後は割とスタッフが自主的に取り組んでいますね。

----■スポンサー広告を昨年解禁されましたが、広告解禁のきっかけと今どのような広告を配信されているか教えてください。


どこにどのような広告を打つべきなのか模索されている企業さんがいらっしゃいます。マス広告だけでは効果が見られなくなった今、インターネットを始めいろんな媒体も組み合わせなければならない中で、スマートフォンの動画広告が去年くらいから非常に注目を浴びるようになりました。

パッと見れる、かつ分かりやすく、しかもスマートフォンインターフェースにアジャストできるものを、皆さん探されてたんですよね。そういった背景から試しに動画広告をやってみようという話になったのが広告を解禁したきっかけです。

クライアントはやはり女性向けのサービスや商品を提供している企業が多いですね。
あとは、例えば女性の消費財を扱っているが、女性の認知度が低いので動画広告を出稿してみようという企業もいらっしゃいますね。

動画広告の場合どうしてもブランディング効果を見られることが多いんです。いわゆるインターネットの通常のクリック型の広告ではないので、どれくらい見られたかっていうのだと思うんですけど、そういう意味で言うと化粧品会社のCFとか、料理動画が多いのと人気なので、料理動画にひもづいたメーカーが比較的よく動画として再生されています。

広告ではないのですが、実は今トライアルで速水もこみちさんがプロデュースしたキッチングッズを購入できるようになっているんです。広告というよりかはEC仕立ての内容になっていて、動画で料理の作り方を公開し、最後にキッチングッズ購入先のURLをレシピ欄に記載するという流れなんですけど、今後はもっといろんなジャンルを増やしていければなと思っています。



----■今後どの年代の方に視聴してもらいたいという課題はありますか?


そういう意味で言うと、比較的20代30代の女性にはアジャストが出来てきていて、リーチ率を広げたいなというところが一つ、あとはこの次にこの世代になって来る10代後半くらいの子たちを少し広げられるといいなって思っています。


----■C CHANNELはアプリのほかSNSでも視聴できますよね。ほかの特徴があれば教えてください。


無音でも楽しめるという点では、結構、意識しています。
ユーザーの多くの方が電車の中とか会社でもそうですけど、音量をオフにしている方が多いので、無音のままで見て楽しめるようにし、わかりにくいところには字幕スーパーを載せて見せるという感じです。あと、テンポよくですね。

他には、縦型動画にこだわっています。縦型動画のいいところは、スマートフォンを横向きにすることなく、全画面で動画が見れるのと、片手で持ったまま視聴できるんです。
あと撮影するときにスマホをテーブルなり何かしらの台にポンと置いて、スマホの前に立って撮影するだけなので便利なんですよ。

----■今後の課題、戦略を教えてください。


一つ目は、アプリケーションのダウンロードを上げていって、どんどん動画というこの媒体に入っていただくことです。
二つ目は、C CHANNELでユーザーの動画投稿を受け付けて、コミュニケーションができる参加型のプラットフォームになればいいなと思っています。
あともう一つは先ほど申し上げた海外展開です。今すでにタイと台湾と中国にあり、この次にアジア各国に広げていって、アジアエリアを取って行こうという戦略です。この二つが今年度内の、一番大きな課題です。

タイも台湾もそれぞれ提携社があり、撮影も編集も現地の人間が行っています。最初は本社から指導者が行って、しばらく指導して、それ以降は現地の人間が担当しています。

メディアビジネスは、当然伸びていくのに時間がかかるんです。どうしても労働生産性が、なんですかね、偏るというか、勝手に動いてくれるようなシステムじゃないので、コンテンツをつくり続けなきゃならないっていうのは、大変なんですよ。

最終的にはやっぱりコンテンツも、放送や雑誌に出ているものに近いんでしょうね。読み物の女性雑誌をいわゆる動画化みたいなところが、一番近いのかもしれないですよね。
なので、いわゆる放送、テレビそのものが置き換わるというよりは、そっちのイメージのほうが近いような気がします。

生活に密着するもののメディアは雑誌とか本だとかテレビとか、いろいろあると思うんですけど、生活に密着していくものにアジャストするということが必要ですね。比較的、ユーザーの反応は、テレビの反応に近いと思っていて、扱うネタで見られるものとか、それから求められるものっていう意味で、情報番組のネタ会議で僕らが出していた作り方にすごく近いんですよね。

割と使ってらっしゃる方は、マスメディアから情報を取るイメージなのかな。オタク的なものとか、ジャンルに偏ったものっていうことじゃなくて、割とこう真ん中ら辺の情報をC CHANNELで取り入れるって感じですね。



アップしている動画に対してコメントがつけられるようになっていて、動画を見たユーザーがわからない、解決できない所をコメント欄でクリッパーに質問して、クリッパーから質問が返って来るっていう、コミュニケーションのきっかけが動画になるってことが、一番のポイントかなって思います。

質問があったら答えるというのは、ラジオ的な感覚になるんですかね。パーソナリティ、C CHANNELとどんどん親和性が強くなっていくってことが大事だと思っています。

今後強化していくことは、圧倒的にコンテンツを増やしていくということと、ユーザーとのエンゲージメントが一番、大きいですね。見ていて面白い、かつ、ユーザーの方たちが参加していくことができることが大事だと思っています。

リアルイベントみたいなことに、つながっていくっていう感じですね。
普段、オフ会みたいなのあるじゃないですか。あるいは動画で体験できなかったことを、実際にC CHANNELでリアルに体験できるようになるなど、接触する機会を作って、C CHANNELのファンが増えていけばいいなと思っています。


編集後記:横に持ち変える手間を省いた縦型視聴画面。そして、無音でも楽しめるように構成され、自分でもトライできそうだと思える内容の動画が多いのが女性に支持されているのだと感じた。「C Channel」が目指す新しい形のメディアどんな風に成長していくのだろうか。
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この記事の執筆者

妹尾 亜紀子(セノオ アキコ)

妹尾 亜紀子(セノオ アキコ)

MMD研究所 編集部員

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