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コラム

2021年11月10日

iPhone 13シリーズとこれからの新型iPhone需要について

目次

■ 2021年秋のApple新製品発表とその後
■ iPhone 13シリーズ購入意向者の現端末
■ 今後のiPhone需要について

 

2021年秋のApple新製品発表とその後

9月15日(日本時間)にAppleからiPhone 13シリーズが発表され、同月の17日にはAppleや各キャリアで予約開始、24日には発売開始されました。昨年発売されたiPhone 12シリーズは例年よりもひと月遅い発売でしたが、iPhone 13シリーズは元に戻り、例年通り9月の発売でしたね。

iPhone 13シリーズはストレージ容量が1ランク追加されたり、カメラやビデオ撮影の性能アップ、バッテリーの持ちが向上していたりとiPhone 12シリーズよりも各面で性能アップしています。

新型iPhoneは毎年在庫切れになりやすく、iPhone 13シリーズも同様でした。Apple Storeでは発売を前に初回予約分が売り切れ、予約数日後には翌月に配送予定になるなど発売前から人気であることがうかがえます。

また、各キャリアでは発売開始後に在庫変動が激しくなっています。特に、iPhone 13 ProやiPhone 13 Pro Maxは予約受付中のキャリアが多く、当分はこの状況が続くことになるでしょう。

このiPhone 13シリーズですが、今年のAppleの発表では前機種であるiPhone 12シリーズの値下げも公表しました。現在、各キャリアでは約5千円~1万円以上の値下げをして販売しています。しばらく値下げを発表していなかったドコモが、ついに11月4日から値下げを開始したのはまだ新しい記憶にあると思います。

MMD研究所では2021年9月15日~9月21日の期間で「iPhone 13シリーズに関する購入意向調査」を実施いたしました。その結果を一部ご紹介しながらiPhoneの現状を見ていきます。

 

iPhone 13シリーズ購入意向者の現端末

iPhone 13シリーズが発表された直後に聴取した購入意向の調査では、iPhoneユーザー(n=3,460)の33.7%が購入意向があると回答しました。

さて、購入意向がある人の現在利用中のiPhoneシリーズはどれが多いのでしょうか?購入する予定(n=412)と購入を検討している(n=754)で見ていきます。

購入する予定(n=412)では「iPhone 12シリーズ」がトップで、次点の「iPhone 11シリーズ」の2倍以上の結果となっています。購入を検討している(n=754)では「iPhone 11シリーズ」がトップです。順位にバラつきはありますが、どちらも上位は「iPhone 12シリーズ」「iPhone 11シリーズ」「iPhone 8シリーズ」となりました。

次に、購入意向がある人のiPhone 13シリーズでどれを購入予定または検討しているのか見てみましょう。

どれを購入予定または検討するかまだわからない人を除き、購入予定の端末を決めている1,157人に複数回答で聞いたところ、購入する予定(n=474)も購入を検討している(n=683)も「iPhone 13(128GB)」がトップとなりました。購入する予定(n=474)では「iPhone 13」が人気ですが、購入を検討している(n=683)ではiPhone 13 miniの同容量が2位となり、「128GB」の端末が人気のようです。

次に、昨年発売したiPhone 12シリーズと今回のiPhone 13シリーズ、スマートフォン所有者で購入意向のある人の割合の推移を見てみましょう。

昨年のiPhone 12シリーズ(n=1,102)の購入意向は30.7%に対し、今年のiPhone 13シリーズ(n=5,961)の購入意向は23.9%と新型iPhoneに対し、6.8ポイント購入意向が減少しています。購入意向の減少原因として、買い替えタイミングのずれやデザインや性能面が好みじゃないなどあると思いますが、バッテリーの持ちが良くなったことも原因のひとつではないかと考えられます。

また、少し前のシリーズでも性能面が安定しているため、新しいiPhoneは買わないが前のiPhoneを購入する人も少なくないのではと考えます。

 

今後のiPhone需要について

先日発表した「iPhone 13シリーズに関する購入意向調査」でiPhone 13シリーズの購入予定または購入検討場所はキャリアショップが断トツで多い結果となりました。各キャリアではさまざまなキャンペーンを開催し、さらに新型iPhoneの発売に合わせて新たな下取りプログラムなどの開始や、キャリアロックのかかった端末が原則発売禁止となったことからキャリアショップでの購入率が高くなったと考えられます。

今回の調査ではキャリアショップでの購入予定または検討が多い結果でしたが、今後キャリアショップで新型iPhoneの購入が増加するかはまだ不透明です。iPhoneの価格は年々高くなり、iPhoneが好きな人はあまり気にしないかもしれませんが、価格を重視する層にとっては旧型iPhoneの価格が下がり十分使える性能のため、iPhone 12以前のシリーズの購入やコスパに優れたAndroid端末への変更が予想されます。また、以前に比べてフリマアプリで気軽に売買できるようになったことから中古端末を取り扱うショップが増え、中古スマホ市場が活性化しているため中古iPhoneの購入も増えそうです。さらに、性能面を求めない人も既存iPhoneへ移っていくのではないでしょうか。

コスパや認証方法などが改善されれば新型iPhoneの購入意向も増えるのではないかと考えられます。MMD研究所では今後もトレンドに関してクイックな調査を行っていく予定です。ぜひ今後のリリースも楽しみにお待ちください。

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