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ライブ動画配信サービス「PIA LIVE STREAM」ぴあ株式会社 ライブ・エンタテインメント本部 新規事業室 大坂俊介室長インタビュー「オンラインライブ配信の位置づけを考えて打ち出していくことが事業として大切」

インタビュー

日付:2021/1/26

執筆者:MMD研究所

ライブ動画配信サービス「PIA LIVE STREAM」ぴあ株式会社 ライブ・エンタテインメント本部 新規事業室 大坂俊介室長インタビュー「オンラインライブ配信の位置づけを考えて打ち出していくことが事業として大切」

ライブ動画配信サービス「PIA LIVE STREAM」ぴあ株式会社 ライブ・エンタテインメント本部 新規事業室 大坂俊介室長インタビュー「オンラインライブ配信の位置づけを考えて打ち出していくことが事業として大切」

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ライブ動画配信サービス「PIA LIVE STREAM」 ぴあ株式会社 ライブ・エンタテインメント本部 新規事業室 大坂俊介室長インタビュー「オンラインライブ配信の位置づけを考えて打ち出していくことが事業として大切」




新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、ライブやイベントの中止が相次いだ2020年。
そんな状況下に合わせて、エンターテインメントにおけるオンラインライブなどが活発化する中、チケットエージェンシーの「ぴあ」は、ライブ動画配信サービス「PIA LIVE STREAM」を2020年5月に開始した。
サービスの内容やエンタメ業界でのオンラインライブとはどんなものか、今後の音楽業界について大坂室長に話を聞いた。


PIA LIVE STREAMのサービスを開始したきっかけや経緯を教えてください。


新型コロナウイルスの感染拡大により、2月後半からライブやステージの開催が自粛に追い込まれました。
アーティストやファンのために何かできないかと若手社員を中心に検討し、急遽5月にライブ動画配信サービス「PIA LIVE STREAM(ぴあライブストリーム)」を新たに立ち上げました。



このサービスは、視聴券を流通させて視聴ページを提供する機能がメインですが、配信に関わる会場手配から撮影、映像制作にはじまり、配信というところまで一気通貫での受託も可能です。


「PIA LIVE STREAM」の利用者や特徴を教えていただけますか。


もともと通常のライブチケットを購入していた方を母数として、その中でエンタメ消費意欲の高い方が主な購入層であると認識しています。新しいファン層が増えているという感覚はあまりなく、もともとの属性にもとづいていると思っています。
通常のコンサートをオンライン配信に切り替えた場合、もともとの動員以上に、配信で視聴チケットを売ることは非常に困難です。全国ツアーで地方を何十か所も回って獲得している動員数が比較対象になる上に、チケット単価も安いので収益総額に与えるインパクトは非常に大きいと言えます。一方、一つの端末で複数人が視聴しているケースもあるので、購入者情報だけでは、利用者数や属性を把握できないという側面もあります。

オンライン配信になったことで、視聴者のそれぞれのタイミングで観られるようになり、見逃し配信もあるので時間に拘束されないという点もあると思うのですが、オンラインライブ配信はリアルタイムでの視聴のほうが多いのでしょうか。


そうですね。リアルタイムの視聴のほうが多いと思います。アーカイブを見ている方は、リアルタイムに視聴が出来なかった人はもちろんのこと、複数回視聴される方も相応数いらっしゃいます。

実際にオンラインライブのチケットを購入するのはそのアーティストのコアなファンがベース、と仰っていましたが、例えば50代・60代の方とかも観ていらっしゃるのでしょうか?


比率としては当然いらっしゃいます。
ぴあのユーザーは40代以上のお客様がもともと多く、販売している商材にも引っ張られるので、ファン層が40代以上であれば40代以上の方が多くなります。



今後もいろんなオンラインのコンテンツや商材を増やしていくと思いますが、今後力を入れていくことがあれば教えてください。


ほとんどのアーティストが1度はオンラインライブを開催した、という状況にはなっていますが、これから先も継続するのか、様々なコストを勘案して下火になるのか、今その境目ではあると思います。音楽コンサート以外のジャンルについても、今後も継続的な開催がされるかは未知数ですね。


今後はオンライン配信を開催するアーティストも増えると思いますが、世の中でオンラインライブはどういう存在になると思いますか?


2020年の1年だけを考えれば、アーティストとお客様をつなぐ数少ない手段のうちのひとつであったことは間違いないのですが、選択肢がない状況における代替策という側面も強かったと思います。
興行に対してプラスアルファの収益をもたらすもの、会場に行けなかった方に向けたサービス、というだけでは、更なる浸透は難しいので、ライブ配信の位置づけをしっかり考えて事業として打ち出していくのが大切なのではないかと感じています。弊社はライブエンターテインメントを多くの人に届けることがミッションなので、初めてライブ・エンターテインメントに触れる際の入り口の役割として配信を位置づける等、なんらかのコンセプトを持つことが必要ではないかと思っています。



若年層のお客様の方がライブ配信に対する心理的ハードルは低いはずなので、生のライブにいく手前の導入部分として配信がある、という価値観が醸成されると、生まれてくる新しい流れもあるのではないかと考えています。若年層は、CDやDVDなどのパッケージ商品を買うという習慣がないだけで、音楽自体は自分に合った方法で聴いていますし。

現在、ひとつの興行を開催するにあたって、関わる全ての方が極めて強い制限下に置かれている状況なので、ワクチンが流通してある程度しっかり安全が担保された状態になるまでは、ひとつの公演を作るにも売るにも、これまでの何倍も各所にコストがかかります。この状況がいつまで続くか分かりませんが、それに対するソリューション提供はぴあとしてもできることをしっかりやるべきだと思っています。コロナ禍が過ぎても、一度離れてしまった客足を戻すのは簡単ではないだろうと想定しているので、安心してリアルの場に戻れるような施策を用意することは大切ですし、その中のひとつをライブ配信が担うことになる可能性は充分あると思います。

【編集後記】
若い世代は音楽を聴かないと言われていたが、YouTubeや定額制音楽サービスを利用していたりして実際には音楽に触れている。デジタルネイティブと言われる世代にはオンライン配信サービスはフィットするサービスではないだろうか。
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この記事の執筆者

MMD研究所(編集部員)

MMD研究所(編集部員)

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