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コラム

2022年12月14日

海外調査のポイント② ~調査票作成編~

目次

■ はじめに~前回コラムのおさらい~
■ 回答傾向の違いに注意する
■ よりシンプルで分かりやすい設計にする
■ 国ごとに合わせたローカライズを行う
■ おわりに

海外調査のポイント

はじめに~前回コラムのおさらい~

前回のコラムでは、海外調査を行う際の注意点について、主に調査設計を行う段階で注意するべき点についてご紹介しました。

今回は海外調査を行う際、調査票作成時の注意点についてご紹介します。

また、MMDLaboで行える海外調査についての資料もご用意しております。
海外調査をお考えの方は、こちらのページ下部の「データをダウンロードする」ボタンから、ぜひご覧ください。

※今回はMMDLaboで行える海外調査についての資料をPDFでご用意しています。

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回答傾向の違いに注意する

海外調査を行う際の調査票作成時には、国ごとに回答者の回答傾向が違うことについても気を付けなければなりません。

例えば、あるサービスについての利用意向を5段階で聴取した際に、日本では「どちらともいえない」といった中立的な回答をする人が多く、「まったく利用したくない」などのネガティブな回答も一定数見られます。
一方で、タイやベトナムでは「どちらともいえない」や「まったく利用したくない」などの回答は少なく、「とても利用したい」という最もポジティブな回答をする人が多いです。

このような回答傾向の違いを踏まえて、調査票を作成したり、データを見ていったりする必要があります。
そこでおすすめなのが「①データを比較して見られるように設計する」と「②複数のデータを重層的に見られるように設計する」方法です。

①データを比較して見られるように設計する
ベンチマークとする競合サービスの利用意向も聴取することです。そうすることで、それぞれの国の利用意向のデータが高いのか低いのかを相対的に判断することができます。

②複数のデータを重層的に見られるように設計する
利用意向を聴取したら、実際に利用したかどうかも聴取することです。それぞれの国で、利用意向と実際に利用しているかを見ることで、利用意向は高いが実際には利用されていなかったり、利用意向は低いが実際には利用されていたりする事実に気付くことができるので、データを読み誤ってしまう可能性を下げることができます。

上記の画像は、サービスAに対して「とても利用したい」~「全く利用したくない」と回答した人が、実際に利用したのかを示したグラフです。

このようにサービスの利用意向と実際にサービスを利用したかを聞くことで、A国では利用意向が高くなるにつれて実際に利用していることが分かりますが、B国では利用意向に関わらずサービスを利用していることが分かります。

 

よりシンプルで分かりやすい設計にする

続いて、海外調査を行う際の調査票作成時には、よりシンプルで分かりやすい設計にすることを心掛けなければなりません。

アンケートが長くなったり、複雑になったりすると、「途中離脱」や「いい加減な回答」のリスクが高まります。
日本人の多くはアンケートを真面目に、我慢強く回答する傾向があります。しかし、海外のアンケートモニターは日本人ほど我慢強く調査に協力いただけない傾向があります。

また、海外調査では翻訳作業を挟むので、複雑な日本語にすると翻訳時に意味が伝わりづらくなってしまったり、誤って伝わったりしてしまう懸念があります。国内調査よりも意識してシンプルな言葉遣いや設計を心掛けないといけません。

実際に弊社のリサーチャーも海外調査を行う際は、翻訳時に適切に意味が伝わるか、難しい日本語を使っていないかは特に注意して調査票を作成しています。

 

国ごとに合わせたローカライズを行う

次に、海外調査を行う際の調査票作成時には、国ごとに合わせたローカライズを行う必要があります。

国ごとに合わせたローカライズとは、その国の文化やサービスに沿った設計にすることです。
文化の違いでは、収入を表現する際に日本では年収で表現するのが一般的ですが、ベトナムなど一部の国では月収が多く用いられます。

サービスの違いでは、通信キャリアを聴取する際に日本と海外では全く違うため、他の発表されている調査、特にその国の調査機関が実施している調査や統計などを参考に調べる必要があります。

 

おわりに

このように、日本のアンケートモニターと海外のアンケートモニターの特徴の違いに注意して調査票を作成することは、適切に海外の市場を把握するためにも必要なことです。

海外調査の調査設計時のポイントについては前回のコラムにてご紹介しておりますので、ご興味がある方はぜひご覧ください。

※今回はMMDLaboで行える海外調査についての資料をPDFでご用意しています。

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