コラム
2022年11月30日
海外調査のポイント① ~調査設計編~
目次
■ 調査を始めるにあたって
■ 海外調査とは
■ 調査時期に注意する
■ アンケートモニターの居住地域に注意する
■ アンケートモニターの社会階層や属性に注意する
■ おわりに
海外調査のポイント
- 第1回:調査設計編
- 第2回:調査票作成編
調査を始めるにあたって
調査は新製品・新サービスの開発や既存商品・サービスの改善、実施している施策の効果測定などビジネスのあらゆる場面で非常に有益なものです。
目的に沿った調査を行うことで、市場理解や顧客理解に繋がります。
一方で「調査をしてみないと何から始めればいいのか分からない」「悩みはあるものの、どう解決すればいいのか分からない」という声もいただきます。
海外調査とは
海外調査とは、ビジネスで海外進出を検討する際に現地で行う市場調査のことです。
海外調査は、海外リサーチ、グローバル調査、グローバルリサーチとも呼ばれます。
「海外調査を行いたいけど、どういう点が国内調査と違って気を付けなければならないポイントなのかが分からない…。」ということはありませんか?
今回のコラムでは、海外調査を行う際にどのような点に注意したら良いのかをご紹介します。
- 「海外調査を行いたいけど、初めての調査で不安」
- 「海外調査のメリットが分からない」
本コラムは、海外調査について興味はあるけどよく分からないという方におすすめです。
また、MMDLaboで行える海外調査についての資料もご用意しております。
海外調査をお考えの方は、「データをダウンロードする」ボタンから、ぜひご覧ください。
※今回はMMDLaboで行える海外調査についての資料をPDFでご用意しています。
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調査時期に注意する
海外調査を行う際は、調査を実施する時期に気を付けなければなりません。
具体的には「レバラン(イスラム教の宗教祭日)」や「春節(旧正月)」などの長期休暇に注意しましょう。休暇で気が大きくなっているので調査結果に影響が出る可能性があります。
例えば、「このサービスを使っていますか?」という設問であれば問題ありませんが、「このサービスを使ってみたいですか?」などの意識を問うような設問は「使ってみたい」と回答する人が増える可能性があるため、避けた方が無難です。
アンケートモニターの居住地域に注意する
続いて、アンケートモニターの居住地域についても気を付けなければなりません。
例えば、中国の都市数は655市あり、そのうち人口1,000万人以上は16都市もあります。(国家統計局2020年時点)
このように確保するサンプル数によっては、全国で設定してしまうと代表性※がなくなってしまう懸念があるため、都市部に絞って配信を行うなどの工夫が必要になります。
実際にMMDLaboで行った海外調査では、回収サンプル数が500名という小規模な調査だったため、都市部に絞って配信しました。
※代表性…調査の母集団から抽出された対象者が、調査対象者全体の結果を偏りなく反映できているかどうかのこと。
アンケートモニターの社会階層に注意する
次に、アンケートモニターの社会階層や属性にも気を付けなければなりません。
海外ならではのセグメントとして、SEC(Socio-economic class)や人種、民族、宗教などがあります。
SECとは、社会経済クラスのことで、アンケート回答者を富裕者層、中間所得層、低所得層に分類することです。
このSECは、回答者の暮らしぶりが把握できる設問の回答結果をもとに算出し定義します。
暮らしぶりが把握できる設問には、収入や居住地域、職業、学歴などがあります。
そしてこのSECは多くの場合、A~Eの5段階で定義されます。
日本と比べて貧富の差が大きい新興国で調査を行う場合、対象者条件を検討する際にはこの「SEC」を考慮することが必要です。
性年代別で10代と60代の回答傾向に違いが出てくることと同様に、海外(主に新興国)では経済地位によって回答傾向に違いが出てくる可能性が高いため、このSECという考え方を考慮する必要があるのです。
おわりに
このように海外調査を行う際に調査時期や回答者の居住地、SEC(社会経済クラス)に注意することは、適切に海外の市場を把握するためにも必要なことです。
次回のコラムでは「海外調査のポイント~調査票作成編~」と題して、海外調査を行う際の調査票作成時のポイントを紹介したいと思います。
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調査を行うに至った背景やお悩みをヒアリングし、お客様の課題やご予算に沿った調査手法、内容をご提案させていただきます。
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