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Vol.46 相談できる格安スマホショップ ゲオモバイルの店舗戦略とは

インタビュー

日付:2016/4/8

執筆者:佐々木 怜

Vol.46 相談できる格安スマホショップ ゲオモバイルの店舗戦略とは

Vol.46 相談できる格安スマホショップ ゲオモバイルの店舗戦略とは

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白熱するMVNO各社のサービス差別化戦略。MVNOであるOCNとタッグを組むゲオが2月に秋葉原の店舗を日本最大級の中古携帯の総合モバイルショップにリニューアルした。今回はMVNOの普及の鍵を握るであろう店頭契約や即日MNPにフォーカスするべく、その旗艦店「ゲオモバイル アキバ店」の店長を務める関口久美氏に話を伺った。




フィーチャーフォンが売れている?


----家電や携帯電話を取り扱う店舗で女性の店長というのは、珍しいのではないでしょうか。
よろしければ経歴を教えてください。


元々4年くらい静岡県のゲオの店舗でアルバイトをしていました。諸事情で一度ゲオから離れたんですが、再びゲオで働くことになりました。戻ってきてからは正社員として静岡の御殿場店や九州の博多店、埼玉県の八潮店など全国の店舗を回りました。

----販売現場を色々と見てきたわけですね。ちなみに、ゲオさんは色々な中古商品を取り扱っていますが、携帯端末に関わることが多かったですか?


そうですね、アルバイトの頃はゲオコミュンケーションズ(ゲオが約10年前から運営していたキャリアの販売代理店)で、新品端末の契約を取り扱っていましたが、再びゲオに戻ってきてからは徐々に中古端末の取り扱いが増えてきた感じです。そんな中、ゲオスマホも始まり、秋葉原の店舗で店長をやらないかとお声をかけて頂き現在に至ります。ずっと端末にかかわってきたので、ガラケーを見ると、懐かしくってなんだか今でも愛着が(笑)

----フィーチャーフォンはまだ店頭でも取り扱ってらっしゃるんですよね?ちなみに結構売れていますか?


はい、まだまだ根強く、フィーチャーフォンの販売台数は、全体の2割以上を占めています。通話専用で使われる方が多いですね。秋葉原は男性のお客様が多いので、ビジネスマンの方がそういった形(通話専用フィーチャーフォン+スマホの二台持ち)で使われているようです。ただ、体感としては、徐々に女性のお客様の来店も増えてきている印象があります。


実験的に行っていた即日MNPの取組みがウケていました


----格安SIMは2台持ちの方も結構いらっしゃいますもんね。ちなみに今回この秋葉原にスマホ専門店をオープンされたきっかけを教えてください。


元々ここのスペースにはメディアランドというトレカやゲームを扱っているお店が入っていました。そこを引き継ぐ形でゲオアキバ店としてスタートしました。そういった経緯もありましたので、ゲーム・トレカなども扱いつつ、そこに当時他の店舗でも売れ始めていた携帯電話も入ってきたという感じです。なので、元々は専門店ではなく複合店としてのスタートでした。ゲオでは、2015年4月からOCNさんと組んでゲオスマホをはじめましたが、実は一部の店舗で、実験的に店舗での即日MNPの対応というのをやっていました。その取り組みが非常にウケていたんです。そこにニーズがあがってきているというのを感じていましたので、秋葉原店リニューアルを機に「携帯電話一本で行こう!」ということになりました。立地的にも、携帯電話のニーズが高いというのも後押しになりましたね。

----そういった経緯がある中で、関口さんが店長に抜擢されたわけですね。ゲオアキバ店から、今年の2月にゲオモバイル アキバ店にリニューアルオープンして1ヶ月経ちましたが、感触はいかがですか。


お客様の反応は良いです。スタッフの意識も結構変わってきていて、ただカタログ的に商品を販売するというのではなく、お客様をお迎えするという意識が強くなってきています。

----アキバ店では、SIM相談カウンターがありますもんね。ちなみに相談しにくる方は多いですか?


相談は増えてきていますね。嬉しい悲鳴ですが、お客様一人にかかる時間が増えてきています。
勿論リテラシーの高い方の来店も多いですが、全然わからない方が来店されて「これ(格安スマホ)ちょっと興味があるんだんけど・・」というご相談も増えてきています。リニューアル前に比べると、契約者数は約1.5倍になりました。

----ご相談される方のスマートフォンの利用用途はどんなものが多いですか?


SIMカウンターでの相談は、今使っているスマホは、そのまま使えるの?というものが多いですね。使っている端末の状態やスペックに応じて、端末のご提案もしています。

----格安SIMのユーザーのメイン層は30~40代でスマホを「賢く」「安く」使うリテラシーの高い方々と言われています。中でも中古端末を求められる方は、よりリテラシーが高いのかなと。そのあたりはどうですか?


開店当初はそういったお客様が多かった印象ですが、今は客層も広がってきています。「よくわからないんだけど、安いって聞いたから」と来店される方もいれば、女性の方で、「お子さんに」と来店される方もいらっしゃいます。


携帯電話で指名来店?


----ユーザー層が広がりを見せているのは、いいですね。ちなみに「ちょっと眺めに来た」ではなく、「今日契約に来た」というような目的来店の方は増えていますか?


ちょっと遠方からいらっしゃる方の中には、「説明してくれた○○さんがいる時に、また来ます」と言って、1回目に接客をしたスタッフを名指しで来店してくださるお客様もいます。

----指名来店ですか、すごいですね。


そうなんです、私たちとしてもそこを目指したいなというのはあります。お客様に喜んで頂けるようにお話をして、結果として個々のスタッフにファンがつくというイメージでしょうか。

----車のディーラーなどでは聞いた事ありますが、携帯電話でもあるんですね。


はい、ゲオでは以前からもそういうケースはよくありまして、新品の契約でも中古でも「○○さんいる?」とか「あなたからしか買わないから」と言って下さるお客様はいらっしゃいます。

----失礼な話ですが、なんと言いますか、もっとカタログ販売的、機械的に売っているものだと思っていました。


ゲオのモバイル販売はずっとこの信念で売っています。

----関口さんはずっと現場でモバイルを売っていますもんね。説得感があります。


ずっとそう教育されてきましたから。それこそ指名もらってナンボだよみたいな(笑)
それと元々すべてのキャリアを扱っていましたし、中古端末もずっと扱っているので、量販店やキャリアでは教えてくれないようなノウハウなんかもあります。更に今は格安SIMも扱っているので、言ってしまえば「ケータイの事ならなんでも聞いてください!」って相談に乗れますし、そういった情報をわかりやすくお客さんに説明してきた結果、ファンになってくれるんだと思います。
中古端末を扱っているので、古いのから新しい端末まで色々扱いますから、お客さんが使っている(古い)端末の話で盛り上がれたりもします。「まだ、この端末使っているのですかー、ホントきれいですねー。」ってこっちのテンションあがったりとかして。そういう時は嬉しいですね。

「説明は特にいらないので、この端末見せて」が多かった


----それだけ親身になってくれると、買う側も気持ちよく買い物できそうですね。
買う側が買いたくなる仕掛けが自然とできている印象を受けました。
ちなみに相談に乗る中で、お客さんの不安ってどんなところにありますか?


「この端末とセットで使えるの?」という相談も多いですが、端末の事よりもどちらかというと「つながるの?」という通信の話も多いです。後は、「iPhoneで使えるの?」っていう話は良く出ますね。

----やっぱりiPhoneの話題は多いですよね。
改めて質問をお聞きしていると、客層も色々増えているようですね。


オープニングの時は、リテラシーの高い方が明確に商品を決め打ちで求めてくる方が多かったのですが、最近は「ここでスマホの相談できるって聞いたんだけど」「ここでケータイ買えるんだって?」という女性の方やカップルの方が増えてきました。実はアキバ店リニューアル前にこの店舗にも2週間だけいたんですが、その時は男性が圧倒的に多かったです。スタッフとの会話も、「説明は特にいらないので、この端末見せて」みたいなものが多かったです。
カップルで来店されるのは、女性からすると、「自分ではうまく説明できないから、彼氏を窓口にする」という感じで連れてきてくれているのでしょうか(笑)


----秋葉原は観光地でもありますし、外国の方も多いんじゃないですか?


はい、プリペイドを購入される方も多いです。
自分たちでやるからいいよって言ってくださる方も多いんですが、アキバ店では、英語と中国語ができるスタッフがいますので。必要に応じてサポートするようにしています。

----端末の売れ筋はどのあたりですか。


iPhone6がよく出ますね、Androidであれば、Xperiaがやっぱり多いです。

----ブランドで見ると、新品と傾向は変わらないんですね。
リニューアルオープン当日は何か仕掛けられたんですか?


オープン当日はイベントが入りました!
ちょっと秋葉原らしい感じで、アイドルとファンで指相撲バトルをするというイベントです。
イベントは好評だったようで、「神イベントだ!」ってTwitter上でもちょっと話題になりました(笑)

----今後の企画などは?


客層が広がりつつありますので、中古スマホと相性が良い格安SIMの使い方講座のようなものをやりたいなと思っています。ここはちょうどイベントスペースになっていますので。
ゲオモバイルは「相談」がウリになってますので、実際に色々相談できるんですよって具現化できる場所として訴求できたらいいなと。

※インタビューはアキバ店6Fのイベントスペースで行いました




通信で困っている人を助けよう


----今回色々話を聞いて思ったんですが、「単に中古端末を売ろう」ではなく、コミュニケーションを通してお客さんと繋がろうというメッセージが強いですね。


そうなんです、「通信で困っている人を助けよう」という気持ちは忘れないでいたいと思っています。選択肢が増える中、今後はもっと困る人が増えると思いますし。

----中古端末は今後どうなると思いますか?


肌感覚ですが、中古端末はまだまだこれからかなと思っています。
特に女性については、まだ受け入れにくい部分が大きいだろうなと。
そういった抵抗や不安を払拭していくというのか今後の課題です。
ただ、数年前は、お会計の際に「ホント使えるよね?」「大丈夫だよね?」と最後念押しをされる事が多かったですが、最近は少なくなってきました。少しずつですが、中古端末が受け入れられてきているのかもしれません。

----格安SIMの登場で、日本には今までほとんど出てなかったSIMと端末を別々に買うという選択肢が生まれてきたかなと思っています。ゲオにとっても追い風ですね。


はい、実はスマホのゲームアプリでの利用目的で2台目を買う方も増えています。

----そういう用途で買われる方もいるんですね。
ちなみにSIMの方は、音声プランとデータ通信プランどちらが多いですか?


SIMカウンターもあるので、音声プランの方が多いですね。
MNPの方が多いですが、新規で番号を取りますという方もいらっしゃいます。

----今後の展望があれば教えてください。


あまり具体的ではないですが、「お客様に支持される店であり続けたい」と思っています。
スタッフに色々な経験をさせて、対応力を育て、お客様にしっかり提案をする。
結果としてお客様に満足していただく。
私はそこしか考えていないです。

----人軸からブレないですね、さすがです。本日はありがとうございました。



編集後記:中古端末のわかりやすいメリットは価格。中古端末の購入には、それ以外のメリットはないと思っていた。
しかし、今回関口氏の話を聞いて、その印象は大きく変わった。単に中古端末を販売している事業者ではなく、通信の相談窓口としてゲオモバイルの果たす役割は思いのほか大きいのかもしれない。
ゲオの今後の展開に期待したい。

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この記事の執筆者

佐々木 怜(ササキ レイ)

佐々木 怜(ササキ レイ)

MMD研究所 編集部員

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