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コラム

2015年2月27日

MVNOサービスの普及とSIMロック解除の義務化で最適なプラン選びができる時代がやってきた

2014年12月にMM総研が国内MVNO市場規模の推移を発表しました。

2014年9月末時点でMVNOサービスの携帯電話(3G/LTE)の契約回線は894万件となり、同年3月末(730万回線)に比べ回線数で12.2%増加。

「格安SIM」と呼ばれる独自サービス型SIMの契約回線は230.5万件で、同年3月末(173万回線)に比べ回線数で33.2%増加しています。

なお、TCA(電気通信事業者協会)の発表によると2014年9月末で国内携帯電話契約数が1億4294万件ですので携帯電話のMVNOシェアは約6.3%で、格安SIMシェアは約1.6%ということになります。


「格安SIMカード」と「格安スマホ」への関心


2014年より日本郵政グループやDMM.comなどさまざまな企業がMVNO事業への参入を発表し、各社より料金体系やサービスプランなど特色を競ったサービスが提供されています。

MMD研究所では、昨今話題になっている格安SIMカードについて聞いたところ、「よく知っている」「だいたい知っている」「名前を聞いたことがある」までを含めた認知度は84.1%でした。「よく知っている」「だいたい知っている」と回答した人の利用率は18.0%ということがわかりました。

また、今後格安SIMカードが普及するかについては「普及すると思う」「まぁまぁ普及すると思う」を合わせ49.9%が普及すると回答しています。

近年家電量販店や大手スーパーなどではSIMカードやSIMフリーのスマートフォンをセット販売するサービスも増えており、以前より敷居が低くなったことで購入しやすくなり、世の中「格安スマホ」への関心が高まっていると感じています。

続いて、格安SIMカードを利用したことがない人に利用しない理由を聞いたところ、「どのSIMを選んでよいかわからない」が34.8%で最も多く、次いで「携帯会社との契約が残っている(33.9%)」、「サポートが不安(20.0%)」の順となっています。

スマートフォンの通話、利用料金に関する調査

「格安スマホ」の料金体系や目新しさから注目されていますが、実際のサポートできる体制を整えられるかという点が、重要な要素となってくるでしょう。

これまで格安SIMカードの販売形式はオンラインが主流でした。サービスを申し込んでSIMが郵送されてくるまでサービスを利用することができませんでしたが、最近では受け付けが出来る店舗も増え、即日にサービスを開通することが出来るようになりました。

こうしたサービスの充実ぶりは、MVNOを選ぶ上で重要なポイントとなり、単純な安さだけを追求するだけでなく、使い勝手も充実させればキャリアからの乗り換えを検討するユーザーにとって魅力的な選択肢となってくるでしょう。


SIMロック解除の義務化で最適なプラン選びができる時代がやってきた


さて、総務省は10月31日、2015年5月以降に発売する端末にSIMロック解除を義務化することを発表しました。

スマートフォン端末とSIMカードを別々に入手して組み合わせることができることでユーザーの選択肢が増えることになります。

MM総研が発表した2014年度上期 国内携帯電話端末出荷概況(2014年4月~2014年9月)のスマートフォンのメーカー別出荷台数は1位Apple(シェア 57.2%)、2位シャープ、3位ソニーモバイルの順となり、上位3メーカーで8割以上を占める結果となっています。


昨年9月にはiPhone6、6Plusが発売され同時にSIMフリー版のiPhoneが発売されました。その後ファーウェイ・ジャパンがSIMロックフリー端末を国内投入するという発表をし、国内メーカーのベンチャーも格安のSIMロックフリー端末を発売して話題になり、徐々に需要が広がってきているのではないでしょうか。

最近では富士通の「ARROWS M01」がイオンモバイルに採用され、ソニーモバイルの「Xperia」シリーズ旧モデルはSo-netのSIMとセットで販売することを明らかにしました。

2015年はSIMロック解除の義務化とMVNO事業者の更なる参入、docomoなど通信キャリアが展開する固定回線とのセット割などユーザーにとって選択できる幅が増える一方、サービスの多様化、複雑化による「結局、よくわからない」などの問題も増えることが予想されます。

引き続き利用者の声や通信キャリア、MVNO各社の動向を調査し発表していきたいと思います。

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