インタビュー
2023年9月20日
【クライアントインタビュー】行動に移すための準備調査で仮説実証 ぴあの強みを活かしたエンタメの楽しみ方をもっと増やすために
ぴあとは定量調査、定性調査とお取組みをさせていただきました。
今回は、ぴあ株式会社 DX推進局 DX推進部 ライツ・クリエイティブユニット ユニット長 鈴木様と、同じく山田様に、MMDLaboとのお取り組みについてお伺いしてきました。(以下、敬称略)
※2023年6月にお伺いしてきました。
目次
■ ぴあについて
■ ぴあの課題
■ MMDLaboとの取り組み内容と結果
■ お取り組みを経てのMMDLaboについて
ぴあについて
ぴあについて教えてください。
山田:情報誌『ぴあ』をはじめとする出版事業からはじまり、チケット販売事業へと主幹事業を転換してきました。現在はメトロックやPIA MUSIC COMPLEX(通称ぴあフェス)といった主催興行をしたり、ぴあアリーナMMの運営をしたり、メタバース空間でのサービスを展開したり、幅広くエンターテインメント事業に携わっています。
鈴木:自分たちの主催興行をする、新たに会場を持ってビジネスをする、という観点を含めて、あらゆる角度でお客様へエンターテインメントを届けるということを現在は大切にしています。
単純に売上をあげれば良いわけではなくて、我々がどうすればみなさまに楽しんでもらえるのかというところまで考えることが重要であると感じています。そのうえでビジネスとして成り立たせる、という両立の考えですね。
ぴあの課題
弊社に調査を依頼する前に感じていた課題について教えてください。
鈴木:我々としては、「オンライン配信」はコロナ禍におけるリアルイベントの代替品ではなく、より多くのお客様にエンターテインメントを届けるために非常に有効な手段であると考えています。
山田:2021年~2022年あたりは配信に何らかの付加価値を付けた映像を作ることに取り組んでいました。ただ、徐々にコロナが落ち着いてきてリアルイベントが戻ってきたときに、私たちの価値観はともかく「エンターテインメントコンテンツの配信は、お客さまにとって今後も需要があるのか?」という疑問が生じました。
リアルで参加できないイベントを配信で見たいのでは、とか、そういった説はあったのですが、定量的なデータは全く手元になくて。今後の需要や、お客様の声が分からないということが課題感としてありました。
改めて「配信イベントを有料で視聴している人はどんな人なのか?」というところや、なぜ買うのか、どんな風に楽しんでいるのか、家で見ているのか、カラオケで見ているのか、みんなで集まって見ているのか……など、もっと詳しく知りたいと考えました。
MMDLaboとの取り組み内容と結果
MMDLaboに依頼したきっかけを教えてください。
鈴木:前段でお話したように、我々現場の感覚としては「需要はある」と考えていましたし、エンタメの楽しみ方として配信という形式を残すべきだとも考えていました。ただ、実際にこれをビジネスとして進めたり、経営層を含む社内での理解を得たりするために根拠が必要でした。
定量/定性含めて取り組みの根拠を収集する、という点についてはこれから本腰を入れて取り組んでいく必要があると感じていたので、当時よく情報交換でお会いしていたMMDLaboさんに聞いてみたらヒントがあるかなと思いました。当時は正直、ここまでご一緒させていただくとは思っていなかったというか、ちょっとヒントになればという感覚でお話をさせていただきました。
MMDLaboと行った調査について感想を教えてください。
山田:まずは、スピーディに対応していただいたのが印象的です。社内のステータス上、かなりタイトなスケジュールだったのですが、本当にレスポンスが早くて。そのうえで、こちらの状況に関する部分も踏まえて、設問設計などをしていただいて。迅速に答えをいただけた、というのが印象として残っています。
行った調査をどのように活用していただけましたか?
山田:年度が変わるタイミングで、事業計画を経営層に答申する際にまず活用させていただきました。それ以降は、イベントの主催者様や、コンテンツの権利者様にご提案をする際、「今、配信ってこうなっているんですよ」と現状を伝えることにも活用しています。データで説得力をもたせることで、現状がこうだから、我々はこのようにしたいと思っている、とクリアに伝えやすくなったなと思います。
鈴木:調査としては定量調査と定性調査を実施しました。当初は定量調査を行って数字として実態を把握しようと考えていたのですが、課題などをいろいろお話する中で、定性的な部分も見た方が良いとMMDLaboさんからアドバイスをいただいて。結論、どっちもやってよかったと思っています。一個人の声を聞くと、数字として確認した情報とともに具体的なエピソードを把握できるので。
山田:地方在住の方のご意見などは物理的な距離もありなかなか伺う機会がないので、インタビューを通じた深堀りができて良かったです。地方での展開についても構想があって、そこに関しても感触が分かったので、お願いしてよかったなと思いました。
現在、課題に感じていることを教えてください。
鈴木:現在は、MMDLaboさんと一緒に取り組んだ調査から出た仮説をどんどん検証しているというか、手足を動かしてとにかくやってみる、トライしてみるというフェーズです。準備段階としてまずは市場調査によってオンライン配信の捉えられ方、現状の市場感を把握し、調査を経て組み立てた仮説を元に実際にアクションしてみるフェーズにあります。大きい課題はこれから出てくるかと思うのですが、まずはやってみないと分からないと思い、進んでいるところです。
実際にビジネスとして取り組むことで市場をどういう方向に持っていくべきなのか、これから考えていくべきことも多いと思っています。そうなったとき、調査を定期的に回していくことによって取り組みの効果が検証できるのではないかと。そのため、これからもまた、課題が生じたときにはMMDLaboさんと一緒に乗り越えていきたいと思っています。
今後のぴあの取り組みについて教えてください。
山田: リアルライブに行ける人はもちろんそれで良いのですが、何らかの事情で会場に足を運べない方が選択肢として配信を選べる状態が定着した世界を作れたら、お客様としても、主催者様としても、もちろん弊社としても、三方良しの状態にできるのではないかという話をしています。
鈴木:ぴあは色々なジャンルのエンターテインメントにお客様が触れるポイントを作ろうと動いてきた会社なので、そういう会社だからこそ「オンライン配信」という新たなエンターテインメントの届け方と今後の在り方にしっかりと向き合うべきだと考えています。チケット事業をはじめ、様々な事業において幅広いジャンルのクライアント様及びお客様との接点があるという強みを活かし、エンターテインメントの楽しみ方そのものをどんどん増やしていきたいと思います。
お取り組みを経てのMMDLaboについて
MMDLaboの印象を教えてください。
山田:スピードが早いというのは前段でお伝えした部分と被ってしまいますが。そのほかにも、取り組んだ調査以外で近いデータを探していただくとか、過去の調査データと比較していただくとか、取り組みに対して真摯な印象です。インタビューの際に弊社からの追加質問と同じくらい積極的にMMDLaboさんが追加の質問を出してくださって、そんなに考えてくれるんだ、と驚いた記憶があります。
鈴木:もちろん、それぞれに良し悪しはあると思うのですが、調査をお願いする会社さんにはわりと機械的に対応されているイメージがありました。それに対し、MMDLaboさんは柔軟に、かなり中まで入ってきていただけるような感じを受けたので、業界柄もあって仲間という認識を持てました。そういう点は、社内でMMDLaboさんが評価されている背景になっているように思います。
単純な依頼先、受託先という関係性よりも、ざっくばらんに色々なお話をさせていただけるような関係性で、今後も一緒にやり取りをさせていただけると嬉しいと思っている次第です。
【編集後記】
これからのエンタメの未来を見据え、お客さまがもっと楽しめる方法を考えるために、数字、実際のお客さまの声、双方を把握いただく定量・定性調査をご活用いただきました。
また、ぴあ目線・第3者目線に立って弊社からさまざまな意見をお伝えして、しっかり調査結果をご活用いただけるようにしたことをご評価いただきました。
弊社では皆様のご状況に応じて調査やコンテンツ制作などの解決手法をご提案しております。どんなお悩みでも構いませんので、何か解決したい課題や調査に関してご相談、ご依頼がございましたらお気軽に下記お問い合わせフォームよりご連絡ください。
弊社の「調査」について知りたい方は下記ページをご覧ください。
MMDLabo株式会社
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MMD研究所(編集部員)