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MVNO事業者に聞く2016年上半期の振り返りと下半期の展望

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日付:2016/8/2

執筆者:セノオ アキコ

MVNO事業者に聞く2016年上半期の振り返りと下半期の展望

MVNO事業者に聞く2016年上半期の振り返りと下半期の展望

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MMD研究所は2016年7月27日に「MVNO事業者に聞く2016年上半期の振り返りと下半期の展望」と題した記者向けの勉強会を開催しました。

今回登壇いただいたのはOCN モバイルONEを提供するエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社の岡本健太郎氏、BIGLOBE SIMを提供するビッグローブ株式会社の大谷雅巳氏、mineoを提供する株式会社ケイ・オプティコムの森隆規氏に続き、2016年2月にMVNO代理店からMVNO入りしたことが記憶に新しいイオンモバイルを提供するイオンリテール株式会社の河野充宏氏。
モデレータは当研究所所長である吉本が務めました。



今回の勉強会では、今後アーリーマジョリティー層を獲得すべく動くMVNO4社に2016年上半期の振り返りと今後の展望や施策などに関して、自社・市場の展望を交えながら座談会形式でお話しいただきました。

①2016年の格安SIMユーザーの特徴

2016年4月の弊社の調査では格安SIM利用率が5.6%となり、2015年の春先からシェアの伸び率が急拡大しています。さらにLINEモバイルの参入を控える今年はアーリーアダプター層からアーリーマジョリティー層への転換期といえます。

MMD研究所が用意した自主調査データをもとに2016年の格安SIMユーザーの特徴についてお話いただきました。



イオンモバイル河野氏:

主にシニア世代の夫婦や40代の主婦の方が10代のお子様用に低価格のスマートフォンを持たせたいということで来店されています。
ポケモンGOがリリースされてからは、イオンモバイルでもプレイできるかというという問い合わせが多く入っている。スマートフォンを持っていないけどポケモンGOを楽しみたい方が増えてくるのではないでしょうか。

OCNモバイルONE岡本氏:

SIMと端末をセットにしたプランの利用が9割を占めていて、新しい端末と一緒に購入するという形が生まれてきています。今まではアマゾンでSIMを購入し持っているSIMフリー端末に挿して利用しているITリテラシーが高い人が多かったが、従来の携帯電話の利用者が入ってきています。また、最近では新しい端末とSIMをまとめて購入する形に変わりつつあります。

BIGLOBE SIM大谷氏:

去年との比較でいうと6G以上の大容量の新規契約者が増えてきていて、家電量販店では9割のお客様が6G以上の契約を申し込んでいます。大手キャリアで7Gプランを利用していた方が乗り換えているのではないでしょうか。また利用動向をみても動画での視聴でパケットを消費する人が多いようです。

mineo森氏:

女性と若年層の新規契約者が増えてきています。20代の3~4割が友達や家族からの口コミを参考にしているそうです。利用者に口コミしてもらえる魅力的なサービスにしていきたいです。



②LINEモバイルの参入について

今秋に参入が予定されているLINEモバイル。弊社の調査データではLINEモバイルの認知が3割ということがわかりました。
そこで、各社にLINEモバイルがMVNOに参入することに歓迎となるのか脅威となるのかをお話しいただきました。


イオンモバイル河野氏:

大歓迎です。LINEに限らず話題性があると盛り上がりますので、歓迎していきたいです。LINEモバイルは脅威ではあるがイオンモバイルは販売力のあるスタッフがいるので差別化はできている。同社が参入したタイミングでこの業界が盛り上がってくると思いますので、そこに乗り遅れないようにプロモーションを行っていきたいと思います。

OCNモバイルONE岡本氏:

LINEモバイルの認知率が3割という結果にショックを受けている。興味がある人が3割というところで、MVNOの課題が縮図として表れている。
メリットがあるという点を事業者として伝えきったと感じているだけではないか。
業界全体でどう取り組んでいくかこの市場が伸びていけるかというところにつながるのではと感じています。

BIGLOBE SIM大谷氏:

参入するということはMVNO事業が盛り上がるので大歓迎。
事業者としては競合なので、LINEユーザーというリーチできるお客さんがいるということはかなり脅威と感じている。競合他社やLINEモバイルと同じことをしても差別化はできないので、通信以外に、生活に欠かせないコンテンツ、サービスで対抗し差別化をしていくことが重要と考えています。

mineo森氏:

業界全体では注目を集めるという意味で歓迎しています。
LINEは圧倒的なブランド力と多くのユーザーを抱えており、そのユーザーにリーチする手段も併せ持っているので脅威ではあると感じています。


4社ともMVNO市場が盛り上がるので歓迎の意向を示しつつも、脅威となると回答し、各社それぞれの取り組みを紹介した。



③普及拡大に必要なこと


「利用者普及拡大に向けて必要なこと」について伺った。

イオンモバイル河野氏:

サービスの認知拡大には、iPhoneが必要として、SIMフリー版iPhoneがMVNO全体で扱えるように働きかけをしていきたいです。

OCNモバイルONE岡本氏:

利用料金のお得感が見えるような取り組みをして、契約の最後のひと押しとなる仕掛けをしていきます。

BIGLOBE SIM大谷氏:

格安SIMサービスの認知度を上げるとともに、通信品質の良さを追求する必要性について言及し、簡単に契約できるよう、分かりやすいWebサイトと手続きの仕組みを考えていきたいです。

mineo森氏:

「格安スマホ」と思われているうちは、サービスは大きく伸びません。大手キャリアにできないことをするかが鍵になるので、mineoならではのユーザー体験を大事にしていく予定です。



最後に今回の勉強会終了後に、調査データや他社の取り組みを聞いたうえで、改めて課題や強化していきたいと感じたことを伺いました。

イオンモバイル河野氏:

当日紹介いただいたユーザーアンケートにもありましたが、格安SIMの認知度やサービス内容の認知度の低さが課題と認識しております。
今後は、プロモーション強化を図っていきたいと考えております。また、クレジット支払以外の「口座振替」などの支払方法が出来ない点が課題と考えております。
今後強化すべきポイントは、シニア世代の獲得です。業界全体でも獲得が進んでおりませんので、シニア世代と接点の多いイオンモバイルがシニア世代に向けたメッセージを強化して、格安SIMを知っていただき、ご利用していただくために取り組みを強化してまいります。

OCNモバイルONE岡本氏:

調査結果をみて、顧客接点である即時カウンター店舗の拡大も進めつつも、まだまだ自社ウェブサイト及びECサイトで購入されている方も多いので、自社ウェブサイトの利便性向上の取組みを早急に進めていかなければと感じました。

BIGLOBE SIM大谷氏:

MVNOの認知拡大は業界をあげて盛り上げていくことは当たり前ですが、ビッグローブとしては、なおいっそうの普及に向けて、通信品質の向上、手続きのし易さ、iPhoneの3つが重要だと考えています。
ビッグローブは単に格安SIMとスマホのセットを扱う事業者ではなく、お客様が意識せずとも最適な回線やサービスを使えるというMVNOの次のステージを目指していきます。
端末も人気のスマートフォンにはとどまらない、生活シーンや目的にマッチした提案を行っていきます。

mineo森氏:

業界全体の動きとして、サービス認知に比べ内容理解があまり増えていないとの実態から、MVNOをリアルな選択肢として自分ごと化している層はまだまだ少ないことを改めて感じました。
MVNO各社が協力して、店舗の拡大やイベントの実施など、内容理解のためのリアルでの活動を進めていくことが必要だと感じています。
一方で、そういったリアルな活動にも限界があることから、ますます口コミに対する期待も高まるのではないかと思う。当社としても、まずはMVNOを薦めたくなるような、安さ以外での(格安スマホではない)特長あるサービスを提供していきたいです。

今回の勉強会を通じてMVNO市場を盛り上げていきたいとの意向を伺うことができました。弊社も今後この市場を一層盛り上げていくため、引き続き様々な調査、イベントを実施していきたいと思います。

メディア関係の方にお集まりいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
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この記事の執筆者

セノオ アキコ(セノオ アキコ)

セノオ アキコ(セノオ アキコ)

MMD研究所 編集部員

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